仕事がら映画やテレビで「笑い」や「泣き」のシーンがでてきても集中できず分析をはじめてしまうクセがある。





人の感情を操るには、そこに必ず仕掛けがあるわけである。





これは職業病の一種なのだが、おかげで以前のように純粋にテレビや映画が楽しめなくなってしまった。






ただ色々調べてるうちにわかったことは



種も仕掛けも無い中で


「持って生まれたモノ」だけで人の感情を揺さぶる人間がいる。



今回はそんな話。






よく「笑いの神が降りてきた」って言葉があるが、
それを体現しているS君という男がいる。






大阪は「オモシロくなければ」市民権を得られないほど笑に厳しい街である。




おちおち「オチの無い話」をしてまったものなら周囲の人間から白い目で見られ罵詈雑言を浴びせられ、




大阪の公安に「スベった」ことが知られるとすぐに逮捕され「親族一族」が通天閣からUSjまで市中引き回しの刑を受けるほど厳しい。





そんな笑いに厳しい大阪の中で小学校の頃から「爆笑王」という異名を持っていたのはS君だけだった。





このS君は格段おもしろいトークスキルがあるわけでもなく一発ギャグができるような男でもないごくごく平凡な男である。






しかし彼は「笑いの神」に愛されており、



ひとたび笑いの神がS君に降臨すれば
信じられない出来事が彼の回りで起きてしまい
周りを爆笑の渦に包みこんでしまうのである。






この力は社会人になった現在も健在であった。




仲間と旅行に行った時に、農家の人からリンゴをいただいた。





歯槽膿漏のS君は


「リンゴをかじると歯茎から血が出るねんな～」

って昔のCMのセリフを言いながらリンゴを丸かじりした瞬間















鼻血が出たのである。




歯茎では無く鼻から・・・








周りが大爆笑になってるなか




「こいつマジか！？」って驚愕の表情を浮かべてたのは俺と当人のS君だけだった。






S君は狙ってはいなかった。




あえて言うならあの時にS君が狙った「笑い」は、




歯槽膿漏であるS君が昔の歯槽膿漏の薬のCMのセリフを言ってまわりを笑わそうとした自虐ネタだけである。





ちなみにそこでは誰も笑わなかった。






しかし笑いの神から「鼻血」をプレゼントされたことで一気に大爆笑となったのである。





S君は小学校の時から、ずっとこんな珍現象が周りに起き続け、クラスの人気者となった羨ましい男であった。






羨ましいといえば、「持って生まれたモノ」は笑いの神だけではない。



「恋愛の神」が降りてくる人だっているみたいだ。




あなたの周りにもいませんか？


「なぜコイツはこんなにモテるんやろ？」って人。



どう考えてもモテるようなタイプではないのにセックスばっかしてる男。


身も心もブサイクなのに彼氏が途切れない女。




これらの人はきっと「恋愛の神」に愛された人なのである。



そんな信じられない「恋愛の神」に愛されたＴさん（４０歳）の話は、また次回に！！