一本の柿の木からの愛情
50代前半  熊本県
2010/08/17 13:49
一本の柿の木からの愛情
子供の頃 近所に一人暮らしの 物凄く恐いお爺ちゃんがいた


そのお爺ちゃんの住んでる家には 一本の柿の木がある


そして 秋には柿の実が、沢山なっていた


俺の子供の時は あっちこっちの家で、柿の木は植えてあった


決して、珍しい物では無かった


その事もあり 俺は、柿はあまり好きでなかった


柿自体 他の果物と比べて格下にさえ思っていた


しかし 俺はよく、その恐いお爺ちゃんの家の柿を盗っていた


柿が食いたい為でなかった

そこの お爺ちゃんが 怒って必死に追いかけて来るのを見て 逃げるのが楽しくて盗っていた…


ある日の事だった


いつものように柿を盗んで 2口位食べて庭に捨てた


夕方 親父が仕事から帰って来ると 俺が捨てた柿を手に持っている


親父は、食物を粗末にするんじゃない…そう言って俺を叱った



俺は、親父に逆らった


どーせ、お爺ちゃんの所で盗ったやつだから良いだろう


すると 普段優しい親父の顔色が変わり 無茶苦茶殴られた


親父は 俺が泥棒みたいな事をした事が許せなかったらしい


本当に 隣の家の人が止めに来る迄、殴られた


それから、親父に引きづられるようにして お爺ちゃんの家に謝りに行った


ぼこぼこに殴られ さらに怒られるのかと思い、涙が止まらない


そして、お爺ちゃんの家で 親父と一緒に謝った


すると お爺ちゃんは優しく許してくれたばかりか 俺を可哀想に思い お菓子までくれた


そして 次の日お爺ちゃんは、袋一杯の柿を持って来てくれたのだった


その後 毎年お爺ちゃんは 、柿を持って来てくれるようになった


相変らず 俺は、柿はあまり好きじゃないので、他の家族が殆ど食べてた


それから 4年後 お爺ちゃんは 他界した……[涙]


親父と一緒に葬式に行くと お爺ちゃんの娘さんが話し掛けて来た


お爺ちゃんは 生前 本当に柿の木を大事に世話したそうだ


秋に悪ガキが来て柿を盗って逃げる


それを追い廻すのを楽しみにしてたらしい


そして、お爺ちゃんは 俺に美味しい柿を食べさせようと思ってた事も教えてもらった


今は お爺ちゃんの家は壊され 柿の木も切られ コンビニになってる


でも 色々な事を教えてくれた1本の柿の木…


それに、お爺ちゃんの事は今でも、ずっと心に残っている…



そうそう 今は、柿大好きです

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コメント

べん[退]
40代前半  福岡県

2010/08/17 14:27

3. 何だよー。

またらしくない、いい話書きやがってよー。

.∧_∧
(ТωТ)ノ

でも昔はそんなお爺さん近所にいましたよね。

有名な雷親父も実は愛情溢れる優しいオッサンだったり。

カズさんはそんなオッサンになれてますか?

柿の絵がないので代わりに
〓..∧_∧ ホレッ
.ヽ(ТωТ) コレナラクエルダロ

50代前半  熊本県

2010/08/17 14:04

2. >ネロさん

叱れない親に 他の子供に無関心な社会…本当に昔は良かった…

70代以上  鹿児島県

2010/08/17 13:59

1. なんか…いいお話ですね[涙]
昭和の時代を感じます[冷や汗]
昔はお父さんみたいな親が当たり前にいましたよね…
怖い親、厳しいおじいちゃん、でも優しさは溢れんばかりに…そんな環境で育った私たちって幸せでしたね[涙]
今の子育て見てるとすごく不安になります…

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