良くお金を拾う方だと思う。


自動販売機でコーヒーを買ったら500円硬貨がジャンジャン出て来て止まらなくなった事もある。

あまりやった事は無いがパチスロだったら喜ぶ所であろうが相手は自動販売機である。

そもそもピッタリの金額を入れたのに、
なぜ、釣り銭を出すと言う結果に至ったのか、
作った会社を問い詰めたかったが、
今は、それどころでは無い。


際限なく出てくる500硬貨への対応で手一杯なのだ。



真冬の夜だった為に、飛び出した硬貨がドンドン歩道の雪に突撃しては埋まって消える。

埋まった硬貨の捜索は素手と言う地獄絵図だ。


全部拾う作業に時間が掛かり、霜焼けになるわ、風邪を引くわで大惨事になってしまった。

自動販売機の緊急連絡先に電話すると、次の日にノースマンの詰め合わせを持って取りに来たが、
出来れば白い恋人のチョコバージョンが良かった。


電話した時に希望のお菓子を伝えておくべきだったのであろうか。


ある時は封筒に入った18万程の現金と通帳が入ったバックを拾った。

もちろん警察に届けたのだが、その時のやり取りを晒そうと思う。


「すいませーん。これ拾ったんですが。」


警察「あ、拾得物ね。わかりまし…。金額多いな。」


「落とした方、困ってると思うので返しておいてください。」


警察「４万円以上は本所の管轄だから◯◯署に行ける？」


「ちょっと時間が無いもので…」


警察「そう。じゃあいくつか書類書いてもらうから座って。」


「へ？」


警察「そこに座って、これ書いて。」


「ちょっと時間が…。」


警察「いやいや。あなたもいくらか貰う権利あるから。」


「いやいや！要りませんので帰りたいです。」

涙目で訴えたが、そんなの通用しない。
この日は出かける用事があり、時間ギリギリだったのだ。


警察「じゃあ、お礼いらないって書類も書いて貰わないと。」



「また…書くのが…増えるだと？！」

まさにカイジの心境である。



この後もこんなやり取りが続き、結局、一時間くらい掛かってしまった。

この後、待ち合わせに遅れ悲惨だったのは言うまでもなかろう。


こういうのがあるなら次からは気づいても拾わない方が時間的に得をするのかもしれない。


「おう。ご苦労さん！持ち主に返しとくわ！」

位の簡単な感じなら良いのに。


でも、これが2000万とかならどうなのだろう？

拾った段階で、まずビビる。

届けても200万くらいは貰う権利が発生するはずだから、さすがに「いらない。」と言えるか。


そこは胸を張って「いりませんよ。(ﾆｯｺﾘ)」と言える位の度量があると、女の子にもモテるのかも知れないなあ。