ぶるぶるぶるっ！

朝8時過ぎ、朝礼中の俺のスマホにLINEが入って来ました。
『あ～っ、また嫁からだな～きっと… この時間にLINEだのメールだのされても見られないって言ってんのに、まったく！』

そんな事を思いつつ朝礼が終わった後LINEを開きました。
LINEの送り主は予想通り嫁でした。
大概他愛のない話やどこぞで見つけたカワイイ動物の赤ちゃんやらの写メやらが送られて来るのですが、その日の朝のLINEはちょっと様子が違っていました。

何かちょっと深妙な感じというか驚いた様子の書き出しだったのでタバコを吸いながら読んでみました。
内容はこうです。
『あのね…… あの子昨日学校からユニセフの募金の封筒を貰って来たんだけどね、今朝になってこれは何？って聞くからユニセフの募金の封筒だよって教えてあげたの。ユニセフの事も何も知らないみたいだから教えてあげて、募金の封筒の裏に書いてある現地で必要ないろんな薬が100円でどれだけ買えるかってゆーのも一緒に説明してあげたのよ。そしたらあの子突然自分の貯金箱から全財産500円を持って来て、それをそのまま全部封筒に入れて学校に持って行っちゃんったんだよ！』


俺、暫く呆然…
暫くしてやっと嫁に返信
「なんなんだアイツはっ！」
『わかんない！でも私の話を聞いてる時、妙に真剣な顔してた！』
「ん～、アイツもアイツなりに何か思う所があったのかな～？それにしても500円全部とはまた思い切った事をしたな！」
『500円貯めるのに2～3週間はかかるんだけど、それを全部だからね～！』
「まぁ、いい子に育ってくれてるようだから問題は無いんだが、全く誰に似たんだか(^_^;)」
『あんただよ！（笑）』
「いや、俺だったら500円しか持ってなかったら、せいぜい出しても200円だ！(￣^￣)（笑）」
『でも流石に朝からちょっとびっくりしたよ！』



嫁もびっくりしたようですが、勿論俺もびっくりしました！
ウチのセガレは小学校4年生で、嫁のまだむやみにお金を渡さない方が良いとの方針で、小遣いもお手伝いの量による完全歩合制で、週に駄菓子が買える程度にしか渡していません。
そんなセガレにとって500円とゆーのは結構大金な筈なんですが、それを全部なわけですから流石に俺も驚きました！



後日セガレに事の真相を聞いてみた所
『俺たちはフツーの家でフツーにご飯を食べてフツーに水を飲んでフツー生活をしてるけど、そうじゃない人達もいっぱいいるんだよね？しかも俺と同じくらいの歳とかもっと小さい子達がまともに水も飲めなかったり病気になったりして薬も飲めなくて死んじゃったりしてるんでしょ？それってちょっと不公平な気がしたんだよ』
と当たり前の様に答えたんですよね～、アイツ！



父親として、真っ直ぐにまた優しい心を持って育ってくれているのだなと思い安心するのと共に少し誇らしくもありました(^-^)

出来る事ならこのまま優しい心を失くさず、真っ直ぐな大人の男になってほしいなって思います(⌒▽⌒)



あっ、そうそう！
それはそうとセガレよ！
この前一緒にコンビニに行った時、妖怪ウォッチのメダル買うのに財布忘れたからって俺が貸してやった300円…
まだ返して貰ってないんだが、アレはどーなったんだ？(￣∀￣)（笑）