心が疲れてしまうと
人は空に憧れるという節が頭を過ぎる
何故だか私にはしっくりこない

心が疲れた時
私はいつも川を眺めに行く
近くの川や懐かしい川
夜の川は幻想的だ
静寂と暗闇に月あかり
近くの自販機で買った缶ジュースを手に
体育座りが私のRiver Timeのお決まりのポーズらしい

海へ向かう川の流れは
なんとも意地らしい
朝から晩まで休みもせずに流れている

万丈記の冒頭
ゆく河の流れは絶えずして　
然ももとの水にあらず
川の流れは　人の生きる時間みたいで
心が疲れてしまった時
川の流れを飽きもせずに眺めていると
この時間も過ぎていくんだなぁ
どんな時間も一瞬、一瞬違うんだなぁ
なんて、当たり前のことに気づく

川の流れに小さな石を投げて遊んだ
幼い頃を思い出して
足元の石を拾って川に投げてみる
一つ、二つと心の疲れを川に投げ込む
気が済むまで私のRiver Timeは終わらない

空の缶ジュースの缶を手に川を背にする頃
疲れた心が少しだけ元気を取り戻す
背にした川に
また来た時はよろしくね、と心の中で呟く

川を背にすると
世の中が目の前にある
世の中と上手く付き合っていけない人は
空や海や川や森に身を置く時間が必要なのだろう

自然を味方にする時間は平和でもある
もっと人間は自然と仲良くした方がいい
、、というか、仲直りした方がいいと思う
敵に回しても人間に勝ち目はない敵わない相手

心か元気な時も川に来ようと思う
いつからか始まった私のRiver Time
疲れた時だけ思い出すのは川に失礼な気がする