優しい声援
40代半ば  東京都
2014/05/10 1:02
優しい声援
優しい声援

今夜もまたサイレンを待つ夜になった
最近、新しい場所から救急車が立て続いている
同じ区内に
こんなにたくさん消防署があるんだなと
失いそうな意識の中で思う
私は
隊員の顔を誰一人
まともに見たことが無い
そんな余裕がないからだ

今夜はXX消防署
初めて聞く消防署だ

何とか連絡
サイレンが近づくのを待つ時間は
いつも長く感じる

お決まりの問答をようやく終えて
目的地へのサイレンと共に発車

こんなに我慢しないで、もっと早く呼んでいいのに…と耳を通りすぎる声
苦しむ私の背中や肩を摩りながら
頑張って
あと少しですよ
辛いね
もう少し
先生待ってるからね
優しい声の主は
救急隊の誰かだ
中年くらいの方かな?
そう思いながら
痛い、もうダメ…の言葉が
繰り返し口から出てしまう

痛いね
もう病院が見えてきたよ
もう少し
頑張って!
血圧がかなり低下し始めたらしく
意識の確認が続く

何度も
わかりますか?
頑張ってください!
頑張って頷く
優しい声援に応えるのがやっとだ

こんな風に
私の日常には消防署は必須になって何年経つだろう
病院の先生も、嫌と言うほどすれ違いながら
今は
3人の専門医を心から信頼して頑張っている
今日は入院を覚悟して病院に向かった
入院嫌いを知る医師は
手際良く診察をして、処置に取り掛かってくれた

私は、点滴が終わらないうちに眠ってしまった
気がつくと
看護師さんが先生を呼びに行く
しばらくして先生が来た

お家に帰りたい?…よね
と聞かれ、わたしはハッキリ頷いた

よし
落ち着いたみたいだから
帰ってよし!
立てる?
先生が聞く
私は、ぎこちなく立ち上がった
帰ってよし!
良かった
検査の結果は悪くなかったんだなと予測できる
入院だったら、オペが確定したと言う意味とは暗黙の了解だから

何とか時間を繋ぐのは辛い
でも
次で5回目のオペだから
少しは時間を稼ぎたいのが本音だ

無理しないで
痛みが来たら、直ぐに来るんだよと
医師に念を押された
でも帰れるのは嬉しい
明日の事を考えるのはやめよう

帰りのタクシーで
あの救急隊員の優しい声援を思い出していた
ありがとうが言えないままの優しい声援
きっと
私が落ち込まないで頑張るのが
何よりの恩返しになるのだろう


3月11日日記より
コメントする

コメント

40代半ば  東京都

2014/05/12 1:09

2.  >>1 ドゥディさん
コメントありがとうございます。
たくさんいると思います。
ただ、私も数年前までは、入院なんて自分には関係のないけと、ましてや救急車なんて…
でした。
人生は
いつ何が起きるか分からないですから、1日1日を大切にして下さいね!

50代前半  長崎県

2014/05/10 2:57

1. まだ入院したことない俺だから入院したくなることが時々あるけど。貴女のような人がいるんだね。

…━…━…━…

無料会員登録はコチラ

…━…━…━…