自分にない性癖を聞く話が大好物な人は手を挙げて!
自分がちっぽけな人間だなって思う瞬間が2つくらいあって
ひとつは、挫折して諦めた夢をもう一度追いかける決意をした人間の話を聞いた時
もうひとつは
自分に無い『性癖』を持っている人間の話を聞いた時だ。
好きな体位は正常位で、サイズも14cmというごくごく平均サイズで一般的な性癖しか持たない俺からしたら
愛する女性のうんこを1日で3食分もりもり食べる大食いの男の話や、
週末に海や山で自然界の穴を探してはチンコを突っ込み「地球とセックス」を楽しむ男の話を聞いては
「なんて俺はちっぽけな男なんだろう・・・」とため息まじりに空を見上げてしまう。
だけども「西日本変わった性癖を聞く会」会長の俺は、人の性癖を聞くのが大好物でもある。
大阪の緊急事態宣言が解除された頃、後輩のK君と久々に飲みにいった。
俺から誘ったのだが理由はK君にある異変が起こったと友人から聞いたからである。
K君はとても才能のある音楽家である。
いや、あったと言った方が正しいのかもしれない。
20代の頃に彼が作曲した音楽は某番組のオープニング曲に採用されたこともある
俺も仕事で必要なクオリティの高いBGMを作ってもらうなどずいぶん助けてもらった。
K君は日本のみならずアジアを含む諸外国で賞をもらうなど若き音楽家の有望株の一人だったのだ。
しかし、才能とは枯渇されるものなのか
K君が30代に入ると目立った活躍はできず、挫折し遂に彼は音楽家の道をあきらめることにしたという。
俺が友人から聞いたのは「K君が相当病んで自暴自棄になっててアル中みたいになってるらしいよ」
コロナ禍の中でもK君のことが頭の中にずっとひっかかっていて、元気づけてあげようと思い立ち飲むことにしたのである。
夢を諦め挫折した人間を何人も見てきたのだが、目の光を失った人間ほど容姿が変わる。逆に言うと目に光がある人は何歳でもキラキラしてる。
K君もきっと多分に漏れず自暴自棄になった人間の特徴である眠そうなどんよりした容姿に変化していると思っていたのだが
ところがドッコイ、なんとK君は目がキラキラしていたのである。
彼から話を聞くと、音楽の道をあきらめ自暴自棄になっていたのは本当だったそうだ。
「自暴自棄になっちゃって僕・・・男にはしちゃったんですよね」
(男にはしった・・・?)
今度は俺の目がキラキラした。
K君はノンケである。むしろ女好きの方だった。
それがなぜ男にはしったのか?
俺にない性癖である。
「自暴自棄になって今まで経験したことことがないことをしようと思って男とセックスしようかなって思い立って、それが思ったより良くて・・・」
今はマッチングアプリとやらが主流らしく、本当に手間暇かけずその手の「男」と出会えるらしい。
「僕はタチ(攻め)なんですけど、正常位でハメて腰振ってると下で入れられてる男もあえぎ声をあげながらチンコもギンギンになってるんですね。
で、ガンガン腰を振ってると下になってる男のギンギンになってるチンコが右に左に一定のリズムで振れるわけなんですよ」
生々しい描写を事細かく説明するところがさすが表現者である。
「で、そのチンコが左右に振れる一定のリズムを見てると、あ!『メトロノーム』だと思ちゃって
そのチンコを見てると涙出てきて、やっぱ俺は音楽は捨てれないわ!って・・・もう一度音楽をやろうと思って」
K君の目がキラキラしてるのはチンコのおかげか。
「今も音楽へのモチベーション上げるためメトロノーム見たくて男とはたまにヤッてますよ」
と笑顔で言いながら
俺の股間をチラっと見てきたから
「俺の針は小さいから・・・」思わず股間を隠した。
K君と別れてタクシーを待つ間、俺は空を見上げて思った。
「なんて俺はちっぽけなんだろう」
あ!今、これを読んでいるそこのあなた。
もし今、あなたが何かに悩み四面楚歌状態だったとしたならば解決できるアドバイスを一つ。
今までと違う何かをすればいいのです。
K君みたいに極端でなくてもいいので少しでもいいから昨日の自分と違うことをする。
その小さい変化を積み重ねるだけできっと何かが変わると俺は思います。
それで俺もK君も変わってきたから。
頑張れ(*^^)v