フェラチオってどんなんやろ
ここんところ、「ハッテン場」とか「ゲイの友人」の話ばっか書いているが、俺は女好きのノンケ。
ただ、もしかしたら俺もゲイの世界に足を踏み入れている可能性もあったと思う。
『アンコ、カッパ』
男同士で性欲処理をするしかない疑似同性。
俺は中・高と男子高であった。
バキバキの運動部の超体育会系の中で青春時代を過ごしていたのだ。
男子校のうえに常に部活だけの生活で外で彼女を作ることなんて、まず不可能に近かった。
なので、先輩も後輩もだいたいは、みんな女を知らない『童貞』であった。
なのに、体力だけは人並み以上なんで性欲や性への関心は以上に高かった。
インターハイ予選のこと。
自分の将来の進路のこと。
世界各地での紛争。
世界規模の環境破壊。
考えなければならないことは、たくさんあったのに、俺達の頭の中は・・・
『「フェラチオ」ってどんだけ気持ちええねん』
これしか関心がなかったわけ。
ある日、合宿での夜のこと。
一番真面目な副キャプテンが発した一言で事件は始まった。
「フェラチオってどんなんやろ・・・ずっと気になってんねん」
この一言でみんなの鼻息が荒くなる。
童貞の関心ごとはSEXではなく、『フェラ』
キスもしたことないのに『フェラ』
手もつないでないのに『フェラ』
「俺達でフェラをしてみないか?」
副キャプテンがボソっとつぶやいた。
スポーツしかしてこなかった脳みそから導き出される思考ってだいたいこんな感じだ。
「おいおい、アホなことすんなよ」
キャプテンだった俺は一応、冷静な対応で反対はしたが、内心は心臓がバクバク。ちょっと勃起してたかもしれない。
キャプテンのの制止を無視してまで「精子」を出したい副キャプテンと後輩がフェラをしあうことになったのだ。
ただ、「生はイヤだ」というわけのわからない一線だけは守りたいという二人。
コンドームなんて持っていないから、この話は終わるかなって思ってたが、
「これでどうかな・・?」
副キャプテンが食堂からサランラップ
を持ってきやがった。
体育会系の性欲思考と諦めない執念は常人では計り知れない。
すでにギンギンのチンコにサランラップを巻く副キャプテン。
恐る恐るチンコを加える後輩。
副キャプテンは「ううっ!」の一言とともに速効で果てた…
俺は人ととして大事な何かを無くすような気がしてフェラの輪には入らなかった。
その時にフェラをし合ったチームメートはフェラ童貞の俺を優越感たっぷりに見下す姿が目立つようになったのには参った。
その後、俺の世代が引退するまで副キャプテンと後輩は「アンコ、カッパ」の関係は続いた。
ちなみに、後輩は2年前に結婚して1児の父。
副キャプテンは半年前に俺に告白して、昨日まで一緒に旅行に行ってた。
もし俺があの時のフェラの輪に入ってたとしたら??
・・・と考えないようにはしてるのだが。
ところで俺の初フェラは高校を卒業してすぐにできた八重歯の可愛い彼女。
あれだけ頭がおかしくなるくらい憧れてたフェラは想像していたより気持ち良くもなく、ただただ「痛かった」のだ。