一人暮らしをしている友人の隣の部屋に若い女性が住んでいるそうで､


毎晩その部屋から聞こえてくる甘い情事の声に日々悶々と悩まされているという｡



話を聞いて羨ましいと思った｡



俺の家は住宅密集地にあり裏は細い路地になっていて


その路地に面した部屋で俺は夜遅くまで仕事をすることもあるのだが


その部屋には夜中になると実にﾊﾞﾗｴﾃｨに飛んだ音が聞こえてくる｡



定期的に『ｼｭﾜｯﾁ！』っと

ｴｺｰかかったｳﾙﾄﾗﾏﾝが飛び立つときの声が聞こえたかと思ったら


その後に｢か～ﾍﾟっ！｣ってｼﾞｼﾞｲが痰を吐く音だったり｡




毎週決まって､一体何が起こったのか


『やったｰ！よおおし～！良かった～！！』


ってﾃﾝｼｮﾝ高く狂喜乱舞してるﾊﾞｱさんの声が聞こえたり｡


『ﾌﾞｵｵｵ～ﾌﾞｵｵｵ～』

って戦国時代の戦の時のﾎﾗ貝の音が聞こえて､妙に血がたぎりそうになったり｡


細い路地裏に風が吹き抜けるので､変な音に聞こえることもあり

強い風になると


身長が20ｍくらいありそうな巨人の声で

『ﾔｯﾎﾎ～ｲ～！』と聞こえる｡



特に困るのが､夜中になると一斉に赤ちゃんの泣き声が聞こえるのだ｡


初めて聞いた時は､身に覚えの無い水子の霊にでも取り憑かれたのかとうろたえてしまった｡



犯人は近所のﾉﾗ猫達の声である｡



この声は､いわゆる｢恋鳴き｣であり発情期になるとｵｽがﾒｽを誘うためにあんな声を出すのである｡


猫に限らず鳥でも獣でも発情期になると､特殊な声を出すものが多い｡


それぞれの動物の脳には､その音声を聞くと発情するというｼｽﾃﾑが備わっていて


人間も当然､動物なのでその名残があるという｡



なるほどなと思う｡


俺の知人に､EXILEのﾒﾝﾊﾞｰにいても違和感が無い様な､めっちゃ渋くてかっこいい男がいるんだけど


何故か女性にﾓﾃないのが悩みである｡



それもそのはずで､彼はﾙｯｸｽとは裏腹に地声は


安田大ｻｰｶｽの｢ｸﾛちゃん｣か｢さかなｸﾝ｣のような甲高い声を出すのである｡


風俗に行っても｢私より色っぽいｲｲ声出すね｣って言われたり､


合ｺﾝでも女性陣から『｢ｷﾞｮｷﾞｮｷﾞｮ｣って言って～！』って大爆笑される｡


声がｺﾝﾌﾟﾚｯｸｽなので合ｺﾝでは一切､話さないようになったが


大阪では｢しゃべらない｣ことは｢死｣を意味するほどの致命傷なんで女性からｳｹない｡


声が残念だからﾓﾃないのである｡


一方で､中学生から｢ｹｰｼｰ高峰｣みたいな顔した友達がいるんだけど､


こいつの声は､またﾙｯｸｽとは逆に声優のような低くて甘い声をしている｡


このｹｰｼｰ高峰は､中学から彼女が途切れた期間は一度もないと豪語するくらい､いつもｲｲ女を連れている｡


声がｲｲからﾓﾃてる｡


いわゆる『声ﾌｪﾁ』が女性にはめちゃくちゃ多いように､


男性の声ってのは女性が好きになるのに重要な要素を占めているのだと思う｡


男性の声が女性の脳を刺激して､性欲を増進させるのは動物の本能であり仕組みだそうだ｡


そう考えると､ﾒｰﾙより日記より女性に関心を持ってもらうのは『声』であるっ！！


だったら､とりあえず声を磨くしかあるまい｡


女の性欲脳に直接届くような声質や発生法を研究するしかあるまい｡


その声が出せるようになれば


夜中に外で｢ぎゃｰす､ぎゃｰす｣と声を出すだけで､その声につられて女性が集まってくる｡｡｡｡


何だか最高じゃないか( ´･ω･｀)