生命の不思議なんだが､産まれたての赤ちゃんって

誰に教えてもらうわけでもないのに､女性のおっぱいを探しはじめるという｡


これは母乳を飲まないと生きていけない赤ちゃんの本能だと思うのだが



大人になったのに


なんで俺はこの本能が消えないのでしょうか？

こんにちわ､産まれた時からずっと､おっぱい大好きりょうまです｡


白浜のｱﾄﾞﾍﾞﾝﾁｬｰﾜｰﾙﾄﾞで以前､『ﾍﾟﾝｷﾞﾝ』を散歩させるｲﾍﾞﾝﾄがあった｡


大量のﾍﾟﾝｷﾞﾝたちがﾍﾟｯﾀﾝﾍﾟｯﾀﾝと例の歩き方で施設内を闊歩する｡


訪れたお客さんは散歩中のﾍﾟﾝｷﾞﾝに触ることができるので大喜びである｡


ところが､ﾍﾟﾝｷﾞﾝを触っていた小さな女の子が突然､大声で泣き出した｡


ﾍﾟﾝｷﾞﾝに痛いことされたのかな？と心配で見ていたら､家族が大笑いしている｡


聞き耳を立ててると､どうやら女の子が泣いてる理由は




｢ﾍﾟﾝｷﾞﾝの感触が思ってんと違う｣

ということらしい｡


ﾍﾟﾝｷﾞﾝって丸くて羽毛でﾌﾜﾌﾜしてそうなｲﾒｰｼﾞがあるが


ｱｲﾂは見た目と裏腹に筋肉質で羽毛が硬いうえにｻﾞﾗｻﾞﾗしている｡


しかも愛らしはずのﾍﾟﾝｷﾞﾝの顔を間近でよく見てみると､完全に鳥類の顔してて､ちょっと目がｲｯてる｡


意外と肉食系の凶暴な顔をしているのだ｡


女の子にとってｲﾒｰｼﾞしてた感触と見た目の違いにｼｮｯｸを受けて泣きじゃくっていたのだ｡


想像するにきっと､この女の子はﾍﾟﾝｷﾞﾝが大好きなんだろう｡


ﾃﾚﾋﾞで流れるﾍﾟﾝｷﾞﾝに大喜びし､両親が買ってきたﾍﾟﾝｷﾞﾝの縫ぐるみを抱いて眠る｡


この女の子にとって憧れのﾍﾟﾝｷﾞﾝとは｢こうあるべき｣という完璧な理想形があったんだと思う｡



その想像していた理想と現実とのｷﾞｬｯﾌﾟに思わず狼狽してしまったんだろう｡



その光景を見ながら俺は過去の自分を思い出していた｡



おっぱいにただならぬ愛情を持っていたいながらも童貞だった高校生の俺は


憧れのおっぱいの感触が知りたくて知りたくて仕方がなかったのである｡



男子校だったので､おっぱいを揉みたくてたまらない生徒の慰めはｸﾗｽで一番｢ｲｲ乳｣していた



ﾃﾞﾌﾞの男子生徒であった｡


こいつは3年間､俺を含め色んな男子生徒に乳を揉まれていたのだが､


そのﾃﾞﾌﾞの男をもってして





｢りょうまの揉み方は一味違う｣

と言わしめた



あたりまえだ｡

俺を誰だと思っている｡



ﾇｰﾄﾞ写真で理想とするおっぱいを見つけては､すべて切り抜きし暇があれば眺めてﾆﾔﾆﾔしてたし｡



時速60Ｋｍの車の窓から手を出してはﾓﾐﾓﾐしてﾆﾔﾆﾔしていたし｡


小麦粉と水をある分量で混ぜ合わせると､ちょうどおっぱいの柔らかさになるってのを聞いて

ｳﾄﾞﾝ職人みたいな雰囲気で模擬おっぱいを作ってﾓﾐﾓﾐしてはﾆﾔﾆﾔしていたし｡


ｶﾊﾞﾝの中には大人のおもちゃ屋で買った｢おっぱいﾎﾞｰﾙ｣を忍ばせ､


暇があれば怪我したﾋﾟｯﾁｬｰのﾘﾊﾋﾞﾘのごとくﾓﾐﾓﾐしてはﾆﾔﾆﾔしていた｡



おっぱいに対する愛情と執着が他の高校生とは違う｡


そして愛するがあまり俺の中でおっぱいとは｢かくあるべき｣と完全にｲﾒｰｼﾞを固定化していた｡



童貞の頃は､俺の関心は挿入よりも｢おっぱい｣に向かっていた｡


そして､遂にその日がやってきたのである｡



片手でﾌﾞﾗｼﾞｬｰを外せると色々と幸せになれると聞いていただので､この日のために猛練習もした｡


彼女の背中を少し浮かせ､｢ﾋﾟﾝ！｣とﾎｯｸを外すことに成功し　



そして彼女のおっぱいを見て




････愕然とした｡



頭の中に鳴り響いたＢＧＭは｢仁義なき戦い｣のｱﾚ｡




『ちょっと､待たんかいや･･･


今まで服の上からでも確認できたあの膨らみはどこいったんなら？』


ﾊﾟｯﾄ入りの重たいﾌﾞﾗを地面に叩きつけたくなる怒り｡


だけど目の前にある本物のおっぱいに

とりあえず､えｰいっとむしゃぶりついてみた｡



うっ！固っ･･･ (￣ω￣；)


今まで理想としていたおっぱいと目の前にある本物との違いに

その場で泣きじゃくりそうになったのである｡



ならばと､乳の大きさを照準に合わせた彼女を作ってみた｡


乳は確かに大きかった｡


だけども理想とする乳房における乳ﾘﾝと乳首の黄金比率を完全に無視したｷﾃﾚﾂなおっぱい｡


思わず乳にＤＶＤが張り付いているのかと思ったくらいである｡


ならば､ならばと違う女ともﾔってみた｡


両乳首が完全に陥没して､いくら呼びかけても出てこない恥ずかしがり屋の乳首から



逆に両乳首が｢俺が､俺が｣と前に出すぎで巨大梅干しのごとく見るだけで口の中を唾液いっぱいにさせるおっぱいまで―｡


ことごとく俺の理想のおっぱいと出会えない｡



｢えｰい､違う､違う､おっぱいとはこんなんちゃう！！！｣


荒れに荒れた20代｡


そんな頃､漫画で目がおっぱいになってるような描写を地で行くおっぱい好きの師匠（先輩）に言われた一言は

俺のその後の人生を大きく転換させた｡



ある日の飲み会で温厚な師匠が珍しく怒気を強めた口調で


｢おっぱい好き？笑わせんな｡お前はお前の好きなおっぱいが好きなだけやんけ｣

｢時代はｵﾝﾘｰﾜﾝやぞ､りょうま｣


目が覚めた｡



『世界に一つだけの乳』

小さい乳や大きな乳､一つとして同じものはないから♪である｡


女性によって胸の大きい､小さいだけではなく上付き､下付きがあったり


若くて張りのあるものから､授乳後に変化したおっぱい｡


上述した個性的なおっぱいの面々｡



それぞれにすべて味があるように思えてきたのだ｡



また同じ人物の同じおっぱいでも生理周期によって感触が変わり

温度や湿度と興奮度によって色までも変わる｡



手に伝わる心臓音と体温

青く浮き出た毛細血管

手の動きに合わせて漏れる吐息と捩れる身体｡　



おっぱいは生きてる｡


もはや､『おっぱい』という単体の生き物ではないか｡


｢こうあるべき｣という理想で凝り固まった俺のおっぱい観は大きく変化し


おっぱい全てを個性として認め愛することができるようになったのである｡


日記でおっぱいをｱｯﾌﾟしている人には､存在しない｢ありがとう｣という心のﾎﾟﾁを連射している｡


日記で初めておっぱい好きを公言してからありがたいことに自分のおっぱい写ﾒを送ってくれる人なんかもいて

3時になれば､その人達の住んでる方向にお祈りをしようかと思う｡


そのうち｢おっぱい教団｣を作ってしまうからもしれない･･･


泣きじゃくってた女の子は2時間後､ﾆｺﾆｺしながらﾍﾟﾝｷﾞﾝに触れていた｡


本当に好きなﾓﾉは何があっても好き｡


色んなことに当てはまると思うが


たぶん､そういうことなんだろうと思う｡