朝晩､めっきり涼しくなって



ＴＥＮＧＡのﾛｰｼｮﾝが

冷たく感じる今日この頃､



みなさんはいかが､お過ごしでしょうか？




俺は､先週からとある仕事で､少しﾊﾞﾀﾊﾞﾀとしていた｡


とある仕事とは―


｢ﾌｧｯｼｮﾝｼｮｰ｣の制作である｡




この俺がﾌｧｯｼｮﾝｼｮｰである｡




まず､俺がどれだけお洒落な人であるかを説明しておかなければならない｡




俺のﾌｧｯｼｮﾝについてのこだわりは､昔から一貫してぶれない






俺にとってﾌｧｯｼｮﾝとは―













乳首とﾁﾝﾁﾝさえ隠せたら、なんでもええわい



以上｡




憧れのﾌｧｯｼｮﾝリーダーは｢山下清｣。


以上。




そんなファッションセンスな俺だけど、なんと今年はｵｰﾃﾞｨｼｮﾝの審査員まで依頼されてしまった｡




さすがに､それは荷が重くって



｢俺､はっきり言って､おっぱいしか見ませんよ｡｣

って断ったのだが




それでも｢お願いします｣と頭を下げられたので





｢おっぱいを判断基準でいいのなら…｣


って鼻の下を伸ばして引き受けたのだが




結局､俺が選んだ“美乳”達は､










ことごとく却下されたじゃねｰか！！





何が―

｢ぶっちゃけ､ﾊﾞｽﾄは関係ないんだよね｡むしろ“不利”なんだよね｣だ！




ﾄﾞﾝ小西みたいな､ｵｯｻﾝ（ﾃﾞｻﾞｲﾅｰ）に今年の流行色はわかっても


おっぱいの素晴らしさは､全然わかっていない｡




このﾄﾞﾝ小西風の男､ｵｰﾃﾞｨｼｮﾝ中に



｢うん｡ちょっと立ちあがって､お尻をこっち側に向けてくれるかな｣って



ｴｯﾁな体位を要求するＡＶ監督のような口調で､

ﾓﾃﾞﾙの背中ばっか見てる｡



俺は本当に憤慨していて


｢なんで､俺が見てるおっぱいを裏返すんだろう･･･｣


この人が大嫌いになってしまった｡




さて､この仕事を通じて


｢ﾌｧｯｼｮﾝﾓﾃﾞﾙ達と触れ合えていいなｰ｣


と仲間から羨望の眼差しを受ける｡





俺の仲間達は､大阪の下町で生まれ育ち


俺も含めて､人間的ﾚﾍﾞﾙで言うと､大衆居酒屋をｻﾝﾀﾞﾙで梯子するような底辺層である｡



だから､ﾌｧｯｼｮﾝﾓﾃﾞﾙとの触れ合いなんて


Ｊﾘｰｸﾞかﾌﾟﾛ野球選手しかできないないものとして教育を受けてきた｡



人生何があるかわからないものである｡



羨ましがる仲間の前では


｢ﾌｧｯｼｮﾝﾓﾃﾞﾙ？まぁ､あいつら､ｳｫｰｷﾝｸﾞしてるから､比較的ｱｿｺは閉まってるよ｣

ってﾄﾞﾔ顔してる俺だけど



実際は､ほとんど､目も合わせてくれないので

本当のとこはわかりません｡




さて､ﾓﾃﾞﾙのｵｰﾃﾞｨｼｮﾝから､当日の衣装を決めるﾌｨｯﾃｨﾝｸﾞ､ｳｫｰｷﾝｸﾞの練習など､すべて立ち合って本番を迎えた｡




実は､ﾌｧｯｼｮﾝｼｮｰで俺が何より楽しみにしているのが､何を隠そう､当日､朝の舞台ﾘﾊｰｻﾙなのである｡




何故かというと､本番は専門のﾒｰｷｬｯﾌﾟｱｰﾃｨｽﾄが､ﾓﾃﾞﾙのﾒｰｸをするので


時間も無いことからﾘﾊｰｻﾙは､出演者全員､化粧無しの“ｽｯﾋﾟﾝ”なのである｡




ｵｰﾃﾞｨｼｮﾝからﾘﾊまでずっといたので､

ある程度､出演者の顔と名前は覚えたつもりなのに



本当に化粧とは凄まじいもので



｢警備の人､こいつ誰ですか～！｣


って叫びたくなるほど､もう誰が誰か､さっぱりわかりません｡





ｵｰﾃﾞｨｼｮﾝを勝ち上がってきたﾓﾃﾞﾙの中には


素顔が､手足の長い｢ばんばひろふみ｣がいたし



手足の長い､ｼﾞｬｲｱﾝﾄ馬場もいた｡（馬場さん､手足長いんだけどね）




そんなもっさい感じの女性たちが


本番になると､衣裳とﾒｰｸで､

それはそれは､美しい女性に変身するのである｡




昔から､変身系の戦隊ﾋｰﾛｰが大好きだったからなのか､


化粧をする前と後の女の変身を見るのが大好きで､すごい､すごいと喜んで見てしまうのである｡



そう考えると､俺たち男はｽｯﾋﾟﾝでよく勝負してると思う｡


自信持とうぜ～！！！

俺達も化粧すれば絶対に可愛くなるはずｗ






さて､ﾌｧｯｼｮﾝﾓﾃﾞﾙは､女の世界である｡


どこの世界でも女同市の戦いはあるものだが､

とりわけ美や芸に関する世界は華やかなぶん､女同士の争いは怖い｡



ｽﾎﾟｯﾄﾗｲﾄを浴びる世界は､競争であり蹴落とし合いである｡



｢みんなで一緒に頑張ろうね～♪｣な性格では､次のｽﾃｯﾌﾟに進めない｡




いかに自分だけが目立てばいいのかを考える世界と言っても過言では無いだろう｡


この日も大きなｲﾍﾞﾝﾄでも無いのに火花は相当なものであった｡



休憩時間｡


一見ｶﾞｰﾙｽﾞﾄｰｸのような､ほのぼのとした場面でも


お互い笑顔で話してるのに､目がまったく笑っていない｡



腹の探り合い｡


持ち物や足のつま先から頭のてっぺんまで観察するような鋭い視線｡


露骨になると､ｳｫｰｷﾝｸﾞの練習で肩をぶつけたり､足を踏んだりもする｡



人間ｳｫｯﾁﾝｸﾞ好きな俺としては､ｸﾞっとくる場面であるが､

なんだか殺伐とした緊張感に生唾を幾度となく飲み込んだ｡


控室で怒鳴り声も聞こえる時もある｡




そして､ﾌｧｯｼｮﾝｼｮｰは､ｹﾞｽﾄの芸能人なんかも参加し､大盛況で幕を閉じた｡





そして､打ち上げの飲み会に行くことに｡



俺､今晩ﾌｧｯｼｮﾝﾓﾃﾞﾙ持ち帰ります(‘･ω･́)ゝ



っていつも鼻息荒く息巻いてるんだが




男女のいる飲み会で､常に不思議に思うことなんだけど､なんで俺の周りはいつも




ｵｯｻﾝばっかりになるんやろう？( ´･ω･｀)




まぁ､ええわいと､ｵｯｻﾝ達とﾓﾃﾞﾙをｼﾞﾛｼﾞﾛ観察しながら


｢やっぱ､あれだけ､足が長いと､穴も深いんですかね？｣

とかｹﾞｽな会話をしていたら､




ｵｰﾃﾞｨｼｮﾝで､俺のおっぱいを､ことごとく裏返してばかりの大っ嫌いな

ﾄﾞﾝ小西風のﾃﾞｻﾞｲﾅｰが満面の笑みでﾋﾞｰﾙ片手に近づいてきた｡





｢りょうまちゃん､お疲れちゃん｡



実はね､ﾎﾞｸもおっぱいは嫌いじゃないんだよ｡


今度､美乳集めるから東京で合ｺﾝしよ｣





この人が大好きになった｡