｢いつも､りょうまさんは機嫌が良くてよろしｰな｣


ﾘｱﾙに会う人には良く言われる言葉である｡



自分を客観的に見てもたしかに機嫌はいい人間だとは思う｡



性格的なのもあるだろうが


せっかくの人生､機嫌良くﾆｺﾆｺ生きてた方が何かと得をするのでそうしてるのである｡




ところが､世の中には本当に怒ってる人って多いな｡


俺は怒っている人を見るのがあまり好きではない｡



人間､たしかに怒らなくてはならない時はあるのだが､沸点の低い人って増えて無い？



とりわけ女連れの男はよく怒ってる｡



飲み屋とかで目が合った､足踏んだで､喧嘩をする男がいるんだが､だいたい女連れである｡



生物学的に女性は強い男性に魅かれるってのを､男も何と無く理解してるから


女がいる手前､男も譲れなくて仕方なく喧嘩をしてるんやろうなって気持ちは察するんだが



ｷﾞｬｰｷﾞｬｰ言い争う男を見るにつれ､仮に殴り合いになって､ﾎﾞｺﾎﾞｺにされた場合


ﾃﾞｰﾄは台無しやし､喧嘩相手の男が凶悪だったら彼女は誰が守るねんっていつも思うのだ｡



女連れの喧嘩はすっごい無責任な行動やと､個人的に思う｡




尊敬する伝説の格闘家が言った


｢最高の護身術は､戦わない事｣

って言葉はまさにそうやなと思ってて


女連れで飲みに行く時は絡まれそうな


ﾁﾝﾋﾟﾗみたいな集団と

大阪のおばちゃんの集団がいれば


その場所は避けて違う店に行ったり､個室でﾃﾞｰﾄするようにしている｡



ﾄﾗﾌﾞﾙは事前に避ける｡

これが一番､機嫌がよろしい｡




あと女連れの男がよく怒ってるのを見かける相手が｢店員｣さん



俺は実はこれを見るのが一番嫌い｡



年配の警備員さんや､ﾚｽﾄﾗﾝ等での年配の人に高圧的な態度で文句を言ってる人はほんと無理｡



どうしても年配の人は､ﾄﾞﾝ臭い人も多くてｲﾗｲﾗしてしまうこともあるけど


その世代の人って､ついつい自分の母親を想像してしまうので､怒鳴られてる人を見ると何だか胸が痛くなってくるのだ｡




俺が学生時代､飲食店で接客のｱﾙﾊﾞｲﾄをしていた経験があるんだが､女連れの男にはよく怒鳴られた｡



やれ､注文が遅い､ｽｰﾌﾟがぬるい､注文していない物が届いたと言っては怒鳴る｡


普通に言ってくれれば｢すいません｣でいいのに､親の仇のように男からﾈﾁﾈﾁと…



混雑している時に､団体のお客さんが来たから


６人掛けﾃｰﾌﾞﾙに座っていた男女の２人組ｶｯﾌﾟﾙに


｢大変申し訳ございませんが･･･｣

って４人掛けﾃｰﾌﾞﾙへの移動を丁寧にお願いしたところ､男から烈火のごとくｷﾚられ大暴れされたこともある｡




ﾋﾄﾞｲ客になってくるとさらに理不尽だった｡


俺は若い頃は血色が良かったから真冬になると頬が赤くなるんだが､女連れの頭の悪そうな男に



｢おい！なんでお前､ほっぺた赤いねん､俺を舐めとんか？｣



別に､接客するのに､わざわざ腹話術人形のﾒｰｸをしてるわけではないのに

その男性客に掴みかかられたこともあった｡



きっとﾃﾞｰﾄで｢怒れる男｣として強い男を演出しているんだと思うんだが


定員さんに横柄な態度をとる男は俺がもし女なら絶対にﾃﾞｰﾄしたくない｡


強い男とならず者をはき違えたらｱｶﾝよね｡



さて､この飲食店で忘れられないある事件が起こった―｡


それは､年に１回あるかないかのﾐｽであった｡



ﾃｰﾌﾞﾙ席から女の悲鳴が響いた｡



｢ｷｬｰ！！ﾅﾒｸｼﾞ入ってるやん～！！！｣



そう､ｻﾗﾀﾞの中にﾅﾒｸｼﾞが混入。

痛恨のﾐｽである｡



俺は慌ててﾃｰﾌﾞﾙに駆け寄ろうとして､思わず足がすくんだ｡



女性と一緒の男性が････





それはそれは凶暴そうな男であった｡


街で出くわせばずっと下を向いていたいくらい､恐ろしそうな男である｡



慌てて店長にｱｲｺﾝﾀｸﾄで助けを求めると､店長は真っ青な顔で冷蔵庫の裏から俺に｢ＧＯ！｣と顔で合図｡




（これは２､３発いかれるやろな････）


殴られるのを覚悟しながら､足をｶﾞﾀｶﾞﾀ震わせてﾃｰﾌﾞﾙに向い


｢ｽｲﾏｾﾝでした！！！｣

って頭を深々と下げた｡




女はかなり怒っている｡



俺は頭を下げながらも､凶暴そうな男性が手に持ってるﾌｫｰｸが気になってて

ﾌｫｰｸで刺されそうになったら､いつでも飛び避ける距離を計っていた｡



すると―



その男性は､騒いでる女に｢ｼｰ！｣と人差し指を口元に置いて黙らせると



ｻﾝｸﾞﾗｽをずらして鋭い眼光で俺を睨み



｢兄ちゃん､塩持ってきぃｰ｡


このﾅﾒｸｼﾞはこっちで溶かしとくから大丈夫や（笑）｣


と白い歯を見せて大爆笑しだした｡




もちろん新しいｻﾗﾀﾞに取り換えたのは言うまでも無いが


この男､かっこいいやろ｡



諸君､男とはかくあるべきだと思いませんか｡




もし､その男にそっとﾎﾃﾙの部屋番号が書かれたｺｰｽﾀｰ渡されてたら


俺は間違いなく抱かれに行ってたと思う｡



それくらい､店員に優しい男はかっこいｲｲ男なのだ｡



そんなわけで俺も､その男に憧れて､店員には優しく､滅多に怒ることのない温厚で期限のいいｵｯｻﾝになっているのだが




先日とある女性から来たｻｲﾒの内容｡



｢本当にりょうまさんは､おっぱいが好きなんですね―（中略）

じゃあ､女性の｢太もも｣と男性の｢おっぱい｣ではどっちが好きなんですか？｣




とりあえず､この質問には､


目くじら立てて怒っといた｡