いきなりですが､みなさんは幽霊の存在を信じますか｡



俺は自分ではっきり見たわけではないので､何とも言えないんだが科学では説明できない不思議な世界は確実に存在するとは思う｡



ぶっちゃけ幽霊やＵＦＯ､未確認生物（UMA)の類の話が大好物なんです｡


酒を飲みながら､真顔でＵＦＯの話ができる人､友達になりましょうｗ




さて､今日は俺が体験した不思議な超常現象の話｡



まったく､この類の話を信じない人は



（ ´ﾟ,_｣ﾟ）ﾌｰﾝって感じでｽﾙｰしてね｡





亡くなった祖母が信心深い人だったので､子どもの頃から､馴染みの霊能者のとこに､ちょくちょく連れていかされた｡



何でも俺は｢憑かれやすい｣ﾀｲﾌﾟらしく､そのたびにお祓いなんかされたりした｡




特に俺は｢動物霊｣に好かれる傾向があるらしく､高校生の頃にはその霊能力のおばちゃんに



｢非常にたくさんの動物霊が憑いてる｣

と言われた｡




｢どんな動物ですか？｣って聞くと



｢野生の動物がたくさん憑いてる｣と霊能力者｡




一瞬､俺の背後が一人ｻﾌｧﾘｰﾊﾟｰｸなのか？

と思ったがそうではないらしい



俺は山や海やとｱｳﾄﾄﾞｱが好きなので､毎週のように遊びに出かけた先で動物霊を持って返って来てるそうだ。




背後にたくさんの野生動物をひき連れて歩いてる俺｡




霊感のある人から見れば




俺が完全に｢ﾑﾂｺﾞﾛｳさん｣に視えてたんだろうか｡




そこでお祓いが始まるんだが､この儀式がｷﾂかった｡



ﾊﾟﾝﾂ一丁の裸にされて､霊能者のおばちゃんが口に含んだ日本酒を身体中に噴霧される｡



身体が酒でﾍﾞﾀﾍﾞﾀになった頃合いで床に転がされ､


変なﾎｳｷみたいな棒で脊中や太ももをﾊﾞｼﾊﾞｼ叩かれる｡



これがめちゃ痛いのである｡




お祓いとい名を借りた




凌辱ﾌﾟﾚｲにＳＭﾌﾟﾚｲである｡




憑依した本体がそんな目に合されてたら､


さすがの頑固な憑依霊たちも情けなくて離れていく、斬新なお払いの手法なのだろうか｡


ともかく動物霊の集団は離れたらしい。




それから月日が流れて―



以前､日記でも紹介したことがあるんだが､友達の彼女にＴ美という子がいて


そのＴ美は嘘をつく人間の顔色が緑色になって視えるという特殊な霊能力を持っていた｡




何年か前にＳ君の家で､Ｔ美と会った時に､挨拶より先に



ｴﾛﾋﾞﾃﾞのﾓｻﾞｲｸの向こう側を見るような細めた視線で俺の背後を視ながら




｢りょうま君､しばらく見ない間にすごいことなってるね｣


と言われた｡


その時の､俺の背後にいる霊魂の内訳は以下の通り｡



○おなじみの動物霊｡

大きな白い犬だそうだ｡



○成人男性の霊（ｵｯｻﾝ）｡

何か不満そうに唇を尖らせてるんだって｡



○若い髪の長い女性の霊｡

この人は｢生霊｣らしくて
何か過去に女性に酷いことしなかったか思い返せと言われたが
まったく身に覚えが無い女（ｷｯﾊﾟﾘ）


○小学生くらいの女の子の霊

ｵｶｯﾊﾟ頭の古い霊だそうだ｡


○幼い男の子

何だか懐いてるんだって俺に｡





ふむ｡


男性､女性､子ども２人､白い大きな犬１匹―｡




いくら霊魂とはいえ､俺の背後で


理想的な家族構成を作るの止めてもらえないだろうか｡





とりあえずＴ美が､今､憑いてる霊たちを何とかしてくれるというから


さっそく裸になろうとしたら､


｢服脱がなくていい！！｣とｳﾌﾞなＴ美に一括された｡




除霊＝裸じゃないん？



前に裸にされたお祓いは、一体何だったんだろうか････｡




ともかくＴ美の除霊が始まった｡


別にお経とかあげることなく俺に憑いてる霊に話かけて



｢帰るべきとこに帰りなさい｣

と説得する手法を用いるんだって｡



だったら犬にはどうやって説得したんだろうか…｡Ｔ美こそﾘｱﾙﾑﾂｺﾞﾛｳさん｡



除霊終了後､Ｔ美が少し疲れた表情で


｢ごめん､ちょっと生霊（女）と男の子は無理だった｣とのこと｡



えｰ､ﾏｼﾞかよ～！！ってどん引きしてたら



｢生霊は実際に生きてる人やから､その子がﾘｱﾙで恋愛をして

りょうま君を忘れることができれば自然に生霊が離れるから大丈夫｣だという｡



まったく身に覚えの無い女よ早くいい男を作って俺から出ていけ！！！




｢幼い男の子は､りょうま君から離れようとしない｣




実は､この男の子の霊ってのは､思い当たる節があった｡



言っとくけど､水子じゃありませんからね｡




俺は中学生の頃から継続していることがあって､それは毎年のように関西にある神畑ﾀﾞﾑ（仮名）で仲間たちとｷｬﾝﾌﾟをすることである｡



これは数年前にその神畑ﾀﾞﾑｷｬﾝﾌﾟ場に向かう途中の話である｡




辺りが薄暗くなって道路にはｶｷ色の街灯が点灯しだした時間だった｡


目的地までは橋をいくつか通るんだが､橋の上で信号待ちをしてる間にﾎﾞｰっと窓の外を見ていたら､





小さな男の子が街灯にﾎﾟﾂﾘと立ってた｡



（もう､薄暗い時間なのに･･･）





小さい子どもがひとりで遊んでいる姿を見ると

俺の幼少期とかぶってしまい気になってしまうのだ｡




信号が変わって車が走り出したが何だか気になって､同乗者の友達に


｢さっきの橋のとこにおった､子ども見た？｣

と聞いてみた｡





車中にいた俺以外のﾒﾝﾊﾞｰ口をそろえて｢そんなのいなかった｣という｡



｢おったやん！！俺､さっきめっちゃ見てたがなｰ！｣


意地になってたこともあってＵﾀｰﾝして先ほどの橋に戻った｡



男の子はいなかった｡




目撃してからＵﾀｰﾝまで５分くらいだったと思う｡



逆に子どもが心配になって車から降りて周りを見渡した｡


橋自体は低い橋で､すぐ下に奇麗な渓流が流れていた｡




（もしかして俺は見たらｱｶﾝものを見てしまったんかな･･･）



そう思った理由は地元に帰ってから男の子にまつわる不思議な怪奇現象が続いたからである｡




ふとした瞬間､耳元で､ｷｬｷｬっと男の子の笑い声が聞こえるようになった｡



普通に歩いてると､急に人差し指に小さな手に掴まれた感触が頻繁にあった｡



家の中でいないはずの子どもの足がｻｰｯと横切った（遊びに来てた友達も目撃）




そんな感じだからＴ美に｢幼い男の子が憑いてる｣って言われた時は



すぐさま｢神畑ﾀﾞﾑ｣で見た男の子なんだろうと直感的に思ったのである｡




小さい頃から憑依体質で悩んでいたＴ美が､どこかの偉い坊さんに作ってもらった


霊を弾き飛ばすくらい強力な数珠みたいなのが家にあるらしく


それを俺に貸してあげようかとＴ美が言ってくれたんだが―



いろいろ､考えたんだが



霊とはいえ､小さい子どもやん？



ましてや､俺の人差し指を握って手を繋ぎたい甘えたい盛りやん｡



弾き飛ばしても､また橋の下で一人ぼっちやん｡



弾き飛ばすのは可愛そうな気もして、とりあえず特に害がなければ


｢そのままでいいや｣って


男の子の霊と生霊はしばらく背後で飼うことを決心した｡




その後も､実家でｵｶﾝが｢うわｰ､今､子ども通った！｣って叫んだり


超鈍感気質で有名なうちの奥さんも寝室のﾍﾞｯﾄﾞで一瞬､飛び跳ねる男の子を見たといったり



まぁ､害は無かったけど､何かとｺﾞﾀｺﾞﾀはあるにはあったのである｡




そして夏の話―｡



あまりにも暇で､家でｺﾞﾛｺﾞﾛと転がってたら


急に神畑ﾀﾞﾑのｷｬﾝﾌﾟ場に行きたくなったのである｡



思い立ったらすぐに行動｡


｢ｷｬﾝﾌﾟに行こう｣と仲間を集めてみた｡



いきなりだったけど集まったﾒﾝﾊﾞｰはﾖｼとＳ君の２人｡



夕方出発になってしまったけど


まったりと車の中でｴﾛｱﾎﾄｰｸをしながら目的地に向かってたら



急に・・・・本当に急になんだが､男の子が立っていた橋をふと思い出した｡



あまりにも気になったので



はじめて男の子をみた､橋の手前で車を止めた｡



いつも人が全然いない橋なんだけど､何故かそ
の日は人であふれていた｡



ﾎﾀﾙでもいるんかなって思って橋の上から川を覗いてみたら





小さい丸いおぼんのような船の上に火のついた蠟燭がたくさん川に浮かんでいた｡



送り火である｡




橋の上にいたお婆さんに聞いてみると､



この辺りの地域住民が一緒になって死者を送る「送り火」をするのが､この時期の恒例になっているという｡



俺の地域で言う地蔵盆のような民俗風習なのだと思う｡



神秘的ですごく奇麗な光景に何だか感動し熱いものが込み上げてくる｡



川には死者に思いを馳せる送り火が無数に浮かんでゆっくり流れていく。





この中に男の子の送り火はあるのだろうか｡





男の子が俺の目の前に現れるわけでもない､



耳元で語りかけるわけでもない



人差し指をギュっと握ったわけでもない




ただ何となく、男の子は



｢帰るべきとこに帰るために､俺を再びここに連れだしたんかな･･･｣


と思ったのである｡



その後､男の子にまつわる不思議な現象はぴたりと止まった｡






そして､また月日が流れて


先々週､三宮で友達の結婚式があった｡



２次会の会場にＴ美がいた｡



既にＳ君から話は聞いていたみたいでＴ美が俺を見るなり


｢うん｡本当に男の子いなくなってる｣

と満面の笑みを浮かべた｡



｢もしかして､また橋の上に一人でおる？｣



｢いや､成仏してるね｡｣



何だか､ﾎっとした････



もう一つ気がかりなことをＴ美に聞いてみた｡







｢ところで生霊は？｣






｢うん｡最近､離れたみたい（笑）｣






誰か知らないけど生霊！！

男できて良かったなｰ幸せになれよ！！





･･･生霊とはいえ､なんとなく女に見限られたような､ちょっと寂しい気分になった｡