テンションが上がりきって大暴走[パンチ][むかっ(怒り)][グッド(上向き矢印)][グッド(上向き矢印)][グッド(上向き矢印)][ふらふら][あせあせ(飛び散る汗)]
40代前半  大阪府
2011/12/11 3:36
テンションが上がりきって大暴走[パンチ][むかっ(怒り)][グッド(上向き矢印)][グッド(上向き矢印)][グッド(上向き矢印)][ふらふら][あせあせ(飛び散る汗)]


殴り合いの喧嘩をしたことが無い人は加減がわからないから相手が死に至るまで殴ってしまうってケースは良く聞く話。



また俺の友人の中に勉強嫌いでずっと勉強をしなかった奴が試験勉強で教科書開くたびに何故か大量に鼻血が出る奴がいた。




人間慣れないことをするもんじゃないなって話である。




中学生の頃、クラスメートにKと言う男がいた。



身長もちっちゃくて分厚い眼鏡をかけていて、見たからにガリ勉タイプのヤサ男である。



口数が少なくいつもテンション低く下を向いて歩いてるような少年だった。



それは無理も無い。



彼は非常に厳格な家庭で育っていて、家庭教師がいるからって門限なんかもめちゃくちゃ早く

たまに俺たちとサッカーか何かで遊んでてもすぐに家に帰っていた。



Kは、家で信仰してた宗派の関係で学校宿泊行事はすべて参加することができなかった。



友達と外泊した経験もないくらい抑圧された家庭環境で育っていた。



ところが、ある日、どういうわけか中2の時の宿泊行事だけは親が許可してくれたみたいで


初めて学校の宿泊行事に参加することになったのである。




つまり、この日はKにとって初の友達との外泊イベントであった。




宿泊部屋でKは何故かワナワナと震えていた。



実はバスの中から震えていた。



今、思えば、この「ワナワナ」を分析するに


初めての友達との宿泊や厳しい親の監視下から解放されて、テンションが上がりまくってしまっていて



だけど普段からその上がったテンションをどう発散すればいいのかわからず、脳が身体のコントロールを失いワナワナ震えていたのだと思う。



そして、そのテンションは思わぬ方向で暴走するのであった。




男子クラスでの宿泊行事の夜はフォーマットがだいたい決まっていて




夜の宿泊部屋でひとしきり「下ネタ」話で、むせるほど笑う。


Kなんかもよほど楽しかったんだろう、ワナワナの震えが一段と大きくなっている。




今なら24時間耐久下ネタトークなんか余裕でできるんだが、当時は中学生なんで「下ネタ」話にも限界があって、そろそろネタも尽きてきた頃に、ヨシあたりが





「さぁ、そろそろ女子の部屋に行きますか?」

となるのである。




昼間の明るい時間に女子部屋に忍び込むルートは調査済みである。



その時の宿は、ベランダのようなところを伝っていけば女子の部屋に侵入できる作りであった。



中1の時に女子風呂を覗くためにスパイーダーマンのように壁にへばり付いた過酷な現場に比べて、今回の侵入ルートは余裕な感じであった。



ただし、定期的に見回りに来る先生はチェックしなくてはならない。



我々はチームを二つに分けて、女子部屋侵入部隊と先生の見張り部隊を作って交代で作戦を遂行することにしたのである。




その時の見張り部隊は




ヨシと俺とK。





ヨシが片膝を付いて、襖を少しだけ開けてゴルゴ13のような眼光で廊下の先生を見つめる。



いつも思うんだが、ヨシは、こういう覗き関係の時“だけ”は大人になった今でも何だかかっこいいのである。




俺の下でひざまずいて廊下の様子を見張ってるヨシ。


俺はベランダの侵入部隊の進捗状況を確認していた。



ただ俺の横にいるKが気になってチラチラ見ていた。



何故ならワナワナの震えがめちゃくちゃ大きくなっていたからである。





無理もない。



女子の部屋に侵入しようとしているチームを横眼でみながら、先生の見張りをしている。



問答無用に心拍数は上がるし、普通に考えてもこんなテンションが上がる非日常のシチュエーションは滅多に無いのである。





そして、遂にKのテンションのボルテージは最高潮に達してしまった。



Kは普段からテンションの吐きだし方を知らない。


彼が上がりに上がったテンションを一気に吐きだした方法は







膝を付いて外の様子をうかがっているヨシに対して




Kは自分のチンコをヨシの頭の上に乗せた。




チンコの重力を感じたヨシは慌ててKの方に振り返る。





Kはヨシを見下ろしながら



親指を立てて一言。










『踊ろうぜ!』






俺とヨシが唖然としてるのを尻目に



Kは「うぎゃー!!」と絶叫しながら、スキップのように走り出すとベランダに突進して行った。



侵入部隊が唖然と見守る中、Kは、ものすごいテンションでベランダの手すりに飛び移ると、チンコを出したまま両手をピースサインにして







『みんなで踊ろうぜ!!!』


って言い放ったと同時に足を滑らせて、ベランダから外に落下した。





Kの暴走に、しばらく金縛りのようになってた俺たちが事の事態を把握し全員がベランダに駆け寄り名前を呼ぶ。



2Fだったからそれほど高くは無いはずだが、夜で外が見えないので姿は確認できない。




暗闇からKのうめき声は聞こえる。(良かった生きてる)





そこに、めちゃくちゃ怖い体育教師が騒ぎを聞きつけ


「お前ら早く寝やんか!ゴラぁ」と部屋に突入してきた。





俺たちはベランダから蜘蛛の子チラシたように、布団に飛び移り、寝たふりをした。



(えらいことになったわ・・・・)

ってタヌキ寝入りしてたら




そのまま本当に寝てしまった。




そしてKと会ったのは次の日の朝の食堂で





泣きすぎて目を真っ赤に腫らして





車椅子に乗ってるKの姿だった。





地元に帰ってから俺やヨシは親と一緒にKの家に謝りに行かされたんだが




彼は中学最後の修学旅行にさえ参加することが無かったことは言うまでもない。



みんなー、慣れないことをするとKみたいに脳が暴走してしまうから気をつけような。
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コメント

40代前半  福岡県

2011/12/11 3:49

3. 学生時代にしかできない貴重な経験面白かったです。\(^-^)/

50代半ば  山形県

2011/12/11 3:45

2. 通りすがりコメですみません[桜]子供の頃の自分がK君とかさなって(笑)[指でOK][わーい(嬉しい顔)]ありがとうございました。!

30代半ば  東京都

2011/12/11 3:42

1. ひでぇええええ!

ひどいよりょうまさんw
大爆笑してしまったw////

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