「俺が知らないだけで、彼女に浮気されてるんじゃないかって心配で…」




俺と一緒に飲んでるのに話はまったくの上の空で、ソワソワしながら先ほどから繋がらない彼女に何度も電話をかける後輩。




やっと彼女が電話に出た。



シャワーを浴びてたらしい。



30分で23回目の発信だった。




「これで安心しました！さぁ、飲みましょ」





あー、まったく気持ち悪い男。




こいつは、いつからこんな気持ち悪くなったのかな。



彼女は、こんな病的な束縛を「愛されてるとすっごく感じる」と言うから、両者に問題ありだな。




「俺が知らないだけで…」



彼女の浮気とか、そんなので感じたことはないが、



実は俺は「俺が知らないだけで」恐怖症だった。





どういうことかというと、子どもの頃から



「俺が知らないだけで…」


ってことが不安になってずっと妄想を繰り返してきた。




例えば、小学校の頃は



“俺が知らないだけで”


俺は何者か（神様）にコントロールされてるんじゃないかと思った。






例えば、俺が見えている「視界内」だけ景色として見えてて、俺の見えない後ろなんか真っ暗闇ではとかではないだろうか。




俺が見る方向に何者かがスイッチで景色を映しているんじゃないかと。



俺は何度も振り返った。



時々、フェイントで振り返ったりしながら。




他にも



俺たちは小さな微生物を肉眼で見ることができない。当然、小さい微生物は、大きすぎる俺たちも見ることができないはず。



ということは逆にー



“俺が知らないだけで”



「俺が見ることができないほどの“巨大な生物”がいるんじゃないか・・・」




もうずっと上を見あげてた。



モザイク消す時の細い目しながら。





他にも


地震や災害の前に山から危険を察知した“トカゲ”が大量に下りてきるというニュースを見て



これは恐竜は絶滅していないと思った。



トカゲの親分みたいな恐竜が、氷河期の危険を察知していないわけがない。



“俺が知らないだけで”



恐竜が進化した人間と共存してるかもしれない。



顔が緑色の人間や舌が割れている人間を探した。




結局、見つからず、


隣のクラスのＢ君と用務員のおっちゃんを恐竜の進化した人間と思い込んだ。



超、トカゲ顔だったから。






最近の事なんだけど。




先輩の赤ちゃんと遊んでたら



マルマル太っててボンレスで超カワイイ。



ただ赤ちゃんって良く見たら



肘から手首の間に、間接みたいな段が一段ない？？




“俺が知らないだけで”



赤ちゃんは手首と肘の間も、曲げることができるのだろうか？？





ってな具合で


“俺が知らないだけで”を


考え出すクセが今でも止まらないのである。




どうだ？



束縛男より気持ち悪いだろ( ´・ω・｀)



“俺が知らないだけで”を今こうして日記に書いている間―




“俺が知らないだけで”




ワクワクのみなさんは出会いまくって

セックスをしまくってるんだろうか？