ちょっとおっぱいの話を書こうと思う｡





男のおっぱいの話｡





中学生くらいの息子さんがいる人なんか
まさに今､直面してるんじゃないかしら｡






男子は思春期に突入したら､


もう乳首が大変なことになる｡





我々は“それ”を通称｢ｺﾘｺﾘ｣と呼んでいた｡



中学2年～3年生が経験するｺﾘｺﾘとは乳首がｺﾘｺﾘのしこりがあるような状態になる｡



全員が全員というわけでは無かったのだが､俺の統計ではｸﾗｽの三割くらいの男子が｢ｺﾘｺﾘ｣だった｡




後から知ったんだけど､成長ﾎﾙﾓﾝがこのｺﾘｺﾘの要因らしい｡



このｺﾘｺﾘが非常に痛い｡



もうめちゃくちゃ痛いのである｡




例えば､当時は授業中なんかも机に伏して寝るわけなんだけど､机の角が乳首に当たろうものなら


｢ｳﾊっ！！｣と苦悶の声をあげて飛び起きる｡



とりわけ｢寝王｣という異名を持っていた俺はこのの叫び声をｸﾗｽで一番あげていた男である｡




あと自転車なんかも改造していて､ﾊﾝﾄﾞﾙを立ての方に曲げて昆虫のｶﾏｷﾘのｶﾏみたいなﾊﾝﾄﾞﾙ（通称ｶﾏｷﾘ）にしていたんだが､



このﾊﾝﾄﾞﾙはｶｰﾌﾞを曲がるたびに乳首に当たって



｢ｳﾊっ！！｣となる｡



特に自転車でｺｰﾅｰを攻めるのが上手な｢鬼攻｣と言われてた俺は


｢ｳﾊっ！！｣の叫び声と共に自転車ごと転倒した率もＮｏ．1である｡






そして､末期になると



服で刷れるだけで｢ｳﾊっ！｣となった｡





当時何が困ったかというと､



俺はｻｯｶｰ部だったのだ｡



ｻｯｶｰにはﾎﾞｰﾙを胸でﾄﾗｯﾌﾟ（胸でﾎﾞｰﾙを止める）技術がある｡





もうおわかりだと思うが､その胸ﾄﾗｯﾌﾟが地獄なのである｡



もう練習がたまらんかったよ｡




二人一組になって､一人がﾎﾞｰﾙを投げて､そのﾎﾞｰﾙを胸でﾄﾗｯﾌﾟして…を交互に繰り返す練習｡



ｺﾘｺﾘ持ちが二人組だと




交互に男子が｢ｳﾊっ！！｣と苦痛の声をあげながらも先生が笛吹くまで続ける｡






ちょっとしたＳＭやんｺﾚ｡






そして忘れもしない､中学ｻｯｶｰ大会の一回戦｡



俺はｳｲﾝｸﾞというﾎﾟｼﾞｼｮﾝだったのである｡



相手ﾁｰﾑのｳｲﾝｸﾞとﾏｰｸをしあって､ﾎﾞｰﾙを奪い合うんだが



その相手のｳｲﾝｸﾞが俺よりﾃﾞｶくて脚が早くて､そうとう大変な選手だった｡




ただ､俺の肘が相手選手の乳首に軽く当たった瞬間





｢ｳﾊっ！！｣


と言ったのを俺は聞き逃さなかった｡







｢こ､こいつｺﾘｺﾘか！？｣



無論､俺も｢ｺﾘｺﾘ｣ﾄﾞ真ん中である｡



お互い､乳首をかばいあっての不細工なﾌﾟﾚｰである｡




そして味方ｺﾞｰﾙｷｰﾊﾟｰからの長いﾊﾟｽが俺とその相手選手の近くに飛んできた｡




だけど､ﾎﾞｰﾙの高さから､どうしても胸でﾄﾗｯﾌﾟしなければならない｡




ｺﾞｰﾙｷｰﾊﾟｰが思いっきり蹴ったﾎﾞｰﾙである｡




その勢いはﾊﾝﾊﾟなく､この破壊力をｺﾘｺﾘに受けたら下手したら死ぬ｡



想像するだけで｢ｳﾊっ！｣だった｡



それは相手選手も同じであった（と思う）






実質､数秒だけど､ﾎﾞｰﾙが届くまでの時間､すっごく長く感じられた｡



（どうする､どうする俺？）




ﾎﾞｰﾙがいよいよ二人に近づいた！！！




そして､ﾎﾞｰﾙを競り合い奪い合うｻｯｶｰという競技において








前代未聞の




二人でﾎﾞｰﾙを避ける！！というとんでもない行為をやってのけた｡






だってﾏｼﾞで死んでまうって！！



ｺﾘｺﾘの痛さ舐めんじゃねｰ｡




きっと相手選手も同じ心境だったと思う｡



両ﾁｰﾑの監督は怒ってたけど




んなもん､お前らだって､ｺﾘｺﾘの痛さくらい覚えてるやろがｰ！！！！



さてさてｺﾘｺﾘに苦しんだあのころ｡



一生､このｺﾘｺﾘと付き合っていかなｱｶﾝのかと､自分に合うﾌﾞﾗｼﾞｬｰをｾｼｰﾙのｶﾀﾛｸﾞからﾎﾞﾝﾔﾘ探してる俺がいた･･･



まぁ､心配をよそに高校生になる頃にはきれいさっぱりｺﾘｺﾘも痛みも無くなってしまったけどな｡






ちなみに今は乳首を責められると




ｳﾊっ


になるねんけどな｡