46歳の女と23歳の男と[黒ハート]
40代前半  大阪府
2013/04/09 1:37
46歳の女と23歳の男と[黒ハート]
昨晩、仕事の打ち上げだった。




俺にビールを注ぎながら、取引先のSちゃん(仮名)が俺に耳打ちしてきた。






「Mさんが最近、様子がおかしいんですよ…」





Mさんとは関西の大手代理店に勤める独身女性。




Mさんとは何かと現場で顔を合わせることが多く


非常に明るくていい女なので俺とも気が合い飲みの席ではいつも楽しく一緒に飲んでいた。





このMさんのすごいところは


すさまじいほどの「年齢不詳」っぷりである。






俺は自分より年下か年上かでコミュニケーション手法を変えるようにしてる。



しかし女性に年齢をズバリ聞くのは失礼だというのはさすがの俺も知ってるので



年齢が気になる女性の場合



「初めて自分のお金で買ったレコードって何?」



って聞くようにしている。





そうやって、そのレコードの時代から逆算して相手の年齢を推測するのである。







そして、Mさん。


俺は当初、年下だと思って接していた。、







彼女が初めて買ったレコードが








アグネスチャンの「ひなげしの花」





1972年のヒット曲である。



後ろにひっくりかえりそうになった、



俺よりも年上だ、しかもはるかに上…





ちなみに俺が初めてかったレコードは



ロックだ!パンクだ!



言いながら盛んにバンド活動してた俺。



バンド仲間には内緒にしてたけど



一番最初に自分のお金で買ったCDは




宮沢りえのデビューシングル「ドリームラッシュ」だ!(ああ…恥ずかしい)






さて、そんな46歳のMさんの様子がおかしいというので、瓶ビール片手にMさんの横に座った。




「Mさん久しぶりやね!元気?」



「うん。まぁ・・・」




確かにちょっと元気がないし、すっごく痩せて顔が青白い。






そして話を進めるうちに、Mさんのある事実が判明した。






Mさんに彼氏ができたという。






見た目は30代前半の「できる女」って感じなのでモテないはずがない。



しかしMさんは今の年齢まで独身で、しかも彼氏がいない。






俺はその場で考えうるお祝いの言葉を述べたが






なぜか彼女の顔は曇っていた。



「彼氏の年齢が・・・・」





ビールを吹きそうになった。



彼氏の年齢が





なんと23歳。









46歳の女と、23歳の男のカップルである。



下手したら親子の差じゃないか。







46歳の男と23歳の女ならよくある話やけど


女が上やで~!夢がある話やないか。






もうこうなったら、俺が気になることは






ずばりセックスである。







46歳の女と、23歳の男のカップルのセックスがどういうモノなのか



Mさんに質問したい下ネタの項目だけで42個くらい即座に浮かんだ。





俺は腕まくりした(ガチで下ネタに取り組む時の俺の癖)





ただ、何となく下ネタを出しにくい重い雰囲気であった・・・






「・・・彼氏と別れようと思う」


Mさんがボソっとつぶやいた。





意外と空気が読める俺は



・・・こそっとまくった袖を元に戻した。





付き合って2年。





歳の差こそあれ二人は純粋にカップルである。(最初は笑い物にしてごめんよ)





純粋なカップルが次に進むのは「結婚」である。





なんとプロポーズしてきたのは彼の方だった。






Mさんの彼は夢をつかむためとある学校に通っている学生さん。



誰に頼るでもなくアルバイトしながら夜学に通ってる立派な青年である。




その国家資格を取れば食べていけるので結婚しようということらしい。




だけどMさんは彼からの結婚の申し出を保留にしていた。




彼の両親と5歳の差しかないMさんは「結婚」という現実を直視していた。






特に溜息交じりで話してたのは




出産のこと。




46歳だと相当のリスクを背負わなければならない。


女はこういうのがあるんやな。



「ひょっとしたら介護してもらわなあかんかも」

彼女は笑ってたが、眼は笑っていない。




「私も彼が好きやから結婚はしたい。でも・・・」




自分との結婚が未来ある若者の幸せを奪うんじゃないかという思考にまでなっていた。







「好きだからこそ別れた方がいい」




いい女ほど、なぜそういう思考になるんだろう。

昔から不思議で仕方がない。

俺は好きなら死んでも手放さんけどなw






「りょうま君はどう思う?」




女の相談の多くはは、迷ってることを聞くためじゃなく


自分で「決断」したことに対して背中を押して欲しいだけなんだと昔から相場が決まってる。





彼女は別れることをすでに決断している。




だけども俺にはその背中を押すことはできなかった。





俺なりにMさんには一言だけ伝えた。




あとはバカ話や!


腕まくりして下ネタもしたがな。





だけどやっと笑いになった席なのに



Mさんを心配してたSちゃんが笑いながらずっと涙をこぼしてる


そしてMさんの大きな目からも次から次へと涙がこぼれて止まらない。




女二人で笑い泣きだ。







男にはわからない女同士の辛さがあるんやろな。



男はつらいよと言うが、女も大変やな、みんな!






正直、Mさんがどういう決断をするのかわからん。



別れるかもな。


だけどそれもまた現実。俺は何も言いません。





でも俺は一言だけ彼女に伝えたのは






色んな問題は絶対に起きるよ、結婚やもの人生だもの。




だけどそんな問題は意外と「好き」ってパワーが何かと乗り越えてくれるものなのだよ(たぶん)




だから恋愛は本当にすごいものなのですよ(たぶん)






Mさんに青臭いって笑われたwwwww




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