俺は帽子が大好きで、外出する時のほとんどは帽子をかぶっている。




毎日、ヘアスタイルをセットするってのが、めんどくさいってのが一番の理由ではあるが





色んな帽子をその日の気分やファッションに合わて被るのも、なかなか楽しいものである。





冬は防寒にこの季節は紫外線防止になるしな。






そんなわけで帽子屋さんに立ち寄ることが多いのだが、多くのショップは顔が見える程度の鏡が置かれている。





店からしいたら帽子の試着は、顔と帽子が見えたらそれでいいでしょ？的な感じである。





ただできれば、帽子といえども全身鏡にして欲しいと思う。




その帽子を被って全体的に見てどうなのかを判断したいのである。




つい先日、うちの近くの帽子の卸問屋が二日間限定でガレージセールを開催した。





多種多様な帽子が、かなり安く、かなりの品揃えがあるということなので





「これは行かなくては！」と足を運んだのである。






まぁ、あるわ！あるわ！！帽子、帽子!!!


テンションが上がる。




広いガレージにワゴンがあちらこちらにあって、帽子が山積みされているのである。






その分、人も多い。




帽子が好きな人は意外と多いんやなぁ。






ただ７割くらいはおばちゃん。







サンバイザーっていうのかな？





サンバイザーを求めておばちゃん達が、まるでパニくった時のドラえもんみたく



ワゴンの中に手を突っ込んだオバチャン達のサンバイザーが空に乱舞していた。





サンバイザーは数は多いが同種類のは豊富には無いため、良いのはすぐに売れてしまう。





おばちゃん達も自分に合った目当ての帽子を探すのに必死なのである。





一方の俺は比較的、空いているメンズ側のスペースで掘り出しモノを探していた。





そして、傍らには、全身が映る鏡。



全身を見てチェックできるのはマジで嬉しい。






ただ人の数に比べて全身鏡は少ないので、先に試着している人がいれば少し待たなければならなかった。





だって一緒に鏡にうつって、キメ顔のまま目でも合ったらキモイもんな。





そしてようやく俺の番。






そこで事件は発生した・・・







俺が少し離れて全身鏡でチェックしていると




俺の前にぬっとオバチャンが入ってきて自分のかぶった帽子の姿をチェックしてる。




邪魔なやぁと俺がムっとした顔をしてると





間髪入れずに違うおばちゃんが、そのおばちゃんの前に。




もうね、





大阪のオバハンの悪いところは順番をお待たないところ！






一人割り込んできたら「ウチも！ウチも！」である。






こなるとオバハンの暴走は誰にも止められない。






あっという間に全身鏡の俺の前にオバハン達が次々に並んで帽子をチェックしだした。







当然のように、前に並ばれると自分の顔が鏡に映らない。







だからオバハン達は鏡の前で自分の顔を映すよう各々がグルグル顔を動かす。








当然俺も自分の顔を見たいのでグルグル動かす。









気がつけば、おばちゃん達と俺が鏡の前で

















EXILEの｢choo choo TRAIN」のアレをしていた。







しかも全員、怖いくらのキメ顔なので



余計に気持ち悪い。







んで気がつけば


俺の後ろにオッサンも混じりだして、ますますカオス。








お気に入りの帽子を買えて満足だけど



改めて、順番を守らない大阪人のマナーの悪さに気づかされた日であった。




試着で俺の前に立つ時は、



ブラジャーの試着だけにしておくれ。