こんな話を聞いたことがある。





サラリーマンであるＡさんが社内の功績が認められ昇進することになった。



会社での地位も給料も格段と上がる大出世である。






喜び勇んで嫁と子どもの待つ自宅に帰るのだが


茶目っ気のあるＡさんは、ちょっと奥さんにドッキリを仕掛けてやろうと



開口一番、奥さんに






「昇進した！」では無く、





「会社をリストラされた・・・」と切り出した。







奥さんはその言葉を聞くと、表情も変えずたんたんと身支度を整え






「しばらく実家で子どもとゆっくり過ごすね」


とそのまま、子どもを連れて実家に帰ってしまったらしい。






愕然とするＡさん。







（俺の嫁はこんなに冷たい女だったのか・・・）




今回は昇進したが、このご時世いつリストラされてもおかしくない。





（仮に本当にリストラされていたら、こいつは簡単に俺を棄てるような女だったんだ）





奥さんの本性を知ってしまったはＡさんは、ドッキリのネタばらしをすることもなく



実家に帰る奥さんと子どもの背中を黙って見送った。






本来なら昇進したことで給料も増えて幸せになるはずの家庭が、


結局2人はそのまま離婚届に判を押すことになってしまったという。






これは嘘を言って偶然にわかったケースだが、他にもこんな話もある。






Ｂ子さんは結婚を控えていた。




若くして事業を成功させたお金もちの男と交際4年目での結婚である。



好きな人と結婚して尚且つ玉の輿である。

Ｂ子さんは有頂天だった。






ところがある日、その婚約者からこう告げられた。





「実は事業が失敗して、莫大な借金を背負ってしまった・・・それでも僕と結婚してくれる？」





Ｂ子さんは、頭の中が真っ白になってパニくり婚約者にこう言った





「私のことや結婚は考えずに、今は事業や借金のことを集中した方がいいのでは・・・？」





2人はこうしてだんだん疎遠になり、結果別れてしまったのである。






そしてＢ子さんは2年後に驚愕した。





別れた婚約者が2年後に別の女性と結婚するという話を聞いたからである。






何よりＢさんが驚いたのは、２年前婚約者は事業の失敗はなどしていなかった。






むしろ事業は順調そのもので利益は右肩上がりの時期だったらしい。





「事業に失敗したと言われたあの時、それでも結婚すると言ってれば・・・」




Ｂ子さんは歯ぎしりして地団駄を踏んだ。







この話をどう考えるか。






男側の意見の大半は「すわ！ひどい女だ」となるのだが、



俺から言わしてもらったら、どっちもどっちだと思う。





「愛」や「情」だけでは生活はできないもんな。




「愛があればどんな局面でも乗り換えられる」と本気で思ってるほど女はアンポンタンではない。




ドッキリなり婚約者を試す実験なりで女のそういう部分を引き出してしまって勝手にドン引きしてしまった男も悪い。






俺は「知らぬが仏」が一番幸せなんじゃないかと時々思う時がある。





よく相手の携帯やネット履歴をチェックする人いるやん？





それを知ってどうするんやと思う。







彼女や彼氏がワクワクみたな出会い系に登録してたらどうなんや？




携帯チェックしてもし浮気してたら別れるのか？




じゃーそれは別れたいために調べるのだろうか？



それとも信じたいこそ調べたいのか？


それならば「疑わない」って選択もあるはず。






今の大事な人と別れたくないなら、無駄な詮索はやめて




「知らぬが仏」に徹する。


これが得策ではないかと思うのだ。








先日、会社の同僚と飲んでたら、



同僚の一人が青白い顔で言う






「こないだ嫁のネット履歴を見たら俺の嫁・・・







保険金殺人事件関連のサイトばっか見てるねん。」







震えるＢ君は最近、高額な生命保険に変えたばかりだという…






その横でちびちび日本酒を飲んでる大阪出張中のＩさんは








「俺の嫁も俺に隠れてサイト見てるよ。






なんかね「サイババ」関係のサイトばっか見てるのよ。





ベッドの下にサイババの書籍隠してあるし。





何だか最近、嫁が怖くてしゃーないよ・・・」








保険金殺人を調べる嫁と



サイババに首ったけの嫁






やっぱり知らぬが仏なのである。