俺の世代から上の世代は一度くらいは思ったことがあるだろう。






「コピーロボットが欲しい」と。






コピーロボットとは言わずも知れた、パーマンに出てくる素敵アイテム。




普段は赤くて丸い鼻だけ付いた人形なのだが



その鼻を押すことで押した人間や動物そっくりのコピーになり、記憶も引き継がれるというたいへん便利な代物である。





俺は子どもの頃からずっとコピーロボットが欲しかった。






めんどくさい勉強や運動は全部、コピーロボットにやらせて、本体の俺はただひたすら遊び呆けたかったのだ。




そんな不純な動機でコピーロボットが欲しかったのだが思春期になるとコピーロボットの活用も、もうちょっと不純な動機になっていて






箱の中に入れたコピーロボットを鼻だけ外に出させて、片思い中の女の子にその鼻を押させる。





んで家に持って帰って、コピーされた女の子を相手にあんなことやこんなことをする。





身もだえするほどコピーロボットが欲しかった。






大人になった今もコピーロボットが欲しい時がしょっちゅうある。





コピーロボットさえいれば全部仕事をさせて俺は昼から、飲み呆けるのに…





俺は何十年こんなことばっか考えてるんだろう。






ただ問題がひとつある。





コピーロボットは個性もそのまま受け継がれるのである。





つまり人格や性格もそのままの俺ができあがるわけだ。






コピーロボットがあったとして、そのコピーである俺にめんどくさいことを全て押し付けられたら。





コピーな俺はその性質上、





間違いなくやさグレる(-_-メ)








そう考えると個性が受け継がれるから、いくら好みの女性にコピーロボットの鼻を押してもらって





それを持って帰ったところで、そのコピー女性が俺を受け入れてくれなかったら…




結局は現実と同じであんなことやこんなこともできやしないのだ。
（コピーとは言え嫌がる相手にやったらレイプだぞ！！）





なんで俺はこのことに気づいたのかというと、





最近コピーロボットを押したい要求を持つ俺も


コピーロボットにされた気持ちも



全部わかるようになったからである。









俺は本来、怠け者のめんどくさがり屋。





なのに、職業柄、毎週締切というものがある。






いわゆる毎週、遅れられない納期期日があるわけである。







このご時世に忙しいのはありがたいことだが正直、勘弁してほしいといつも思ってる。





現在は週に３回、その締切日なるものがあるのだが





その中で一番、大きな締切日が「月曜日の朝」なのである。






なので締切日前日の日曜日は、メシを食う時間、寝る時間も無く、自分でも命を削ってるなぁと実感できるほど忙しくなる。







ただ、ぶっちゃげた話。




月曜日から綿密にスケジュールをこなしていれば、日曜日は命をかけるほどの修羅場にならなくもないのである。







ただ上述したように俺は天性の怠け者である。






俺の頭の中で、曜日ごとの俺が存在している。




月曜日の俺は毎週しっかりスケジュールを組みたてようと思うのだが、めんどくさくなって





「あとは明日の俺に任せよう」




でも火曜日は火曜日の俺が



「あとは明日の俺に任せよう」




また水曜日は水曜日の俺が



「さすがに明日の俺がちゃんとしてくれる」



ってな感じがいつもの感じ。




で現在、金曜日の俺はワクワクで日記書いてるしな。



たぶん土曜日俺が頑張ってくれるはずだから。と思ってる。




ってな具合にすべてめんどくさい事を明日の俺に期待するものだから







最終的に












日曜日の俺がやさグレるわけである(-_-メ)









まさに日曜日の俺こそが「コピーロボット」ではないか。





一度、あまりにも日曜日の俺がヤサぐれてるからちょっと可愛そうになって


日曜日の俺が何も考えずに酒でも飲める日を作ってあげようと、月曜日の俺が奮起したのだけど




我慢できずに、月曜日の俺が泥酔してしまって


その後、イケイケどんどんと水曜の俺も、木曜日の俺も飲み歩いてしまい





これまでにないほど日曜日の俺が超ヤサぐれてしまった(-_-メ)






本当に日曜日の俺があまりにもヤサぐれてるのが可愛そうすぎなので、




近いうちに日曜日の俺が「オッパイ」をモミモミできる環境を作ってあげようと金曜日の俺が今、考えてあげているのである。





金曜日の俺は非常に優しい。





恐らく日曜日の俺は、






「そんなことを考えてる暇があるなら仕事をしろ！」って思うかもしれないけど大丈夫。





きっと明日の俺が頑張ってくれるから。