信じられない時給の理由とは[むかっ(怒り)][むかっ(怒り)][パンチ]
40代前半  大阪府
2014/07/18 11:05
信じられない時給の理由とは[むかっ(怒り)][むかっ(怒り)][パンチ]



飲食店の店員に偉そうにどなりちらしてる奴が大っ嫌いである。








こないだも居酒屋でも


こっちは機嫌よく飲んでるのに

近くの席で、やれ注文が遅いだの、やれ料理が冷めてるだので偉そうに大声で店員に文句を言ってる男がいて一気に酒が不味くなってしまう。






「文句の言える男」として自分を演出してるんだろうが一緒にいた女はドン引きしてたのは言うまでもない。







俺は学生時代は2年間ほど焼肉屋でアルバイトをしていた。







その店は友人の紹介だったんだけど、

焼肉屋の時給としては破格の値段だった。






「なんでこんなに時給いいのん?」



あまりの時給の良さに俺は不安になっていた。







普通の焼肉屋と思って働いてみたはいいが、


オッサンに「ホルモン」を出した後に

そのオッサンにお尻を「掘るもん」されるようなお店ならたまったもんじゃない。








紹介してくれた友人は、眉をひそめ「あくまでも噂なんやけど…」と前置きしたうえで

時給が高額な理由を説明してくれた。







そのお店は大阪いや日本でも治安の悪い地区で有名な場所にあって





何故かその筋の人やアウトローな人がたくさん集まるからアルバイトが怖がってみんな辞めていくらしい。





「だから時給がいいねん」


というのが理由であった。







俺はすぐにアルバイトをすることになった。



「お尻をホルモン」さえされなければ何の問題もない。








で、働いてみたはいいが

まぁ噂通りのお店であった。






とにかく怖い人達がたくさん来てた。




まだ暴対法も無かった時代で

ヤクザがヤクザらしく生きていた時代でもあった。






座敷を一つ挟んで敵対(?)する組織が一緒になったことがあって


本来ならワイワイ楽しい焼肉のはずなのに、両グループとも静かに無言で睨み合いながらモクモクと焼肉を食べている姿は、戦慄以外の何物でもなく。




もし撃ち合いになった時にアルミのトレイが盾になるか強度を何度も確認した。







客同士の派手な喧嘩もあった。




頭にユッケが乗ってると思ったら、ビール瓶で殴られて流血してた人とか。


厨房に「包丁を貸せ!」ってきた人もいた。




喧嘩が始まると、とりあえず武器になったら危ない空のビール瓶をせっせと回収したりした。







中には、毎日来る不思議なアウトローもいた。


年の頃で40代後半だったろうか、どう考えても毎日のように焼肉を食えるような金持ちには見えなかった。






体はがっしりしてるが牛乳の瓶のような丸メガネをかけ、刺青をのぞかせた派手な柄シャツを着ている。





何故か頭には工事現場で見かける安全第一の黄色いヘルメットをかぶっていた。



昔の学生運動の人みたいな様相で、間違いなく関わりたくない人種の人である。






組織を破門された元ヤクザらしいのだが、そのヘルメット男はしょっちゅう、違う連れと一緒に食べにくる。







ヘルメットはガツガツと高級な肉を貪り食ってるんだが、連れの男は箸もつけずにうなだれて正座している。






連れは毎日、違う人。

だいたいヘルメットの前に正座して半泣き状態。






ヘルメットの男は、そんな連れの男を無視して黙々と焼肉を食べている。



そして会計は、まったく肉を食べていない連れの男が払っていくのが毎回のパターンである。






「あの男は何者なんだ?」と店長に聞いてみた。



店長は小さい声で

「俺も詳しくは知らんけど、あの人は”当たり屋”らしい」




ゆっくり走ってる車に自分から飛び出して当たり


「治療費払え!慰謝料払え!」っていうあの当たり屋である。





つまりこういうことだ。




いつも半泣きで会計をしている男達はカタギの運転手なのだと思う。



ヘルメットは自ら車に飛び込みその運転手を拉致ってまず焼肉を食べた後に、治療費や慰謝料を恐喝していたのではないかと予想される。






店長曰く


「あの人、前に当たり所を間違えて生死の境をさまよったらしいけどな(笑)」





その日以来、






黄色い安全第一のヘルメットを被るようになったんだろうか。





ヘルメットを被って当たり屋か…



アホすぎるやろ。







ある日を境にヘルメットが現れなくなったのだが


結局、通報されて警察に捕まり


長い懲役となったそうである。







そしてある日、焼肉屋はこれまでにない緊張感に包まれていた。





どう見ても今までのヤクザとは違うオーラを放った人たちが来店した。






ものすごく怖そうな軍団なのである。




後で知ったのは雑誌に乗るくらい有名な組織の人たちだそうだ。






注文された料理を、運ぶたびに何か粗相をしてしまわないか不安で不安で冷や汗が止まらない。




(熱いスープを頭にこぼしてしまう…)



(生ビールを股間にぶちまけてしまう…)




不安な時ってなぜ悪い方、悪い方に物事を考えてしまうのだろうか…





…そして、その不安は現実のものとなる。









「うおおお!なんじゃコリャ!!!」



その怖い人たちのシマ(座敷)から怒声があがる。






心臓が飛び出るかと思った。


(一体、何が起こったんだろ…)


ドキドキが止まらない。





若い衆が叫ぶ。



「こ、これは…









ナメクジちゃうんか!!」









出た!!


俺はその場で崩れ落ちそうになった。





焼肉屋では「チシャ味噌」ってのを出す。

レタスのような葉っぱで肉を巻いて食べるやつね。







そのチシャは事前に水洗いして汚れを取り虫とかついていないか確認するのだが、稀にチェックがこぼれナメクジが付いたまま出してしまうチシャが年に1、2回ほどあるのである…







(よりにもよって、このお客さんたちに…ナメクジが)





「おい!兄ちゃん、ちょっとこっちに来いや!!」



怒声が聞こえる。






俺は口をパクパクして厨房の店長に視線で助けを乞う。





事態はすべて飲みこめてるはずの店長は、


俺の視線をフル無視して黙々と、今しなくてもいいはずの仕込みをしている。




中間管理職ってこういう時には本当に使えない。






「兄ちゃん、はよ来いや!!」




(こういうことで撃たれたりするんだろうか…?)


俺は震える足で、怖い人たちのシマに近づいて行った。






「おい、兄ちゃん、えらいもん入っとるでコレ!!」


メンバーの中で一番、若そうな人が俺の目の前にナメクジ入りのチシャを向けた。





全員の鋭い視線が俺に向けられる。




「う、あ・・・」


緊張で喉がカラカラになって上手に言葉が出てこない。







一番偉そうな年配の人(恐らく親分)が





「おい、兄ちゃんよ…」




心臓の音が聞こえるんじゃないかとバクバクが止まらない…











「塩、持っておいで」



親分はニンマリ笑った。





その瞬間、一同が「ドっ」と笑った。






俺だけはたぶん顔面蒼白だったと思う。



見かねた親分は



「兄ちゃん、気にすな、気にすな、はよ塩持って来い!!」


って何とも言えない笑顔を向けてくれた。








この人になら「お尻をホルモン」されてもいいと思った。






親分から塩を急かされたので塩を渡すと、



その怖そうな人たちがキャッキャッと喜びながらナメクジに塩をかけていた。




(良かった・・・)




俺は全身の力が抜けるほど安堵した。



そして帰りにその親分から「兄ちゃん、おもろかったで」と一万円のチップをもらった。






あれから15年以上経ったが


俺はその日以来、店員には偉そうにしないでおこうと心に決めた。





親分のようにちょっとくらいの店員のミスは寛容な心とユーモアを交えて許してやる。


そんな素敵な大人になるぞと心に誓ったのである。







そして前の話になるが、仕事の帰りにタコヤキを買って帰った。




そこで珍しい経験をしたんだけど





今までタコヤキの中に一個か二個タコヤキの中にタコが入っていなかったことはあったけど




600円分全部にタコが入っていなかったのは生まれて初めて。






これは、ちょっとしたテロである。







厳密に言うと



一個だけタコが入っていたので、「なんでやねん」とついつい大爆笑してしまった。







で後日その店の前を通った時にもう一度600円分のタコヤキを注文した。





その際に、前回買ったタコ焼きにタコが入ってなかった旨を伝えようと思った。



俺の想像では―




(前に買ったタコヤキに全部タコが無かったで)





(ほんまですか?えらい、すいません、今回のはサービスしときますので)




(ええよ、ええよ、次から気を付けて←<寛容な部分>



しかし「タコヤキ」にタコがなかったら、んなもんただの「ヤキ」やで←<ユーモアな部分>)




俺&店主、爆笑。



ってのを想像していたのである。









「おっちゃん、前に買ったタコヤキに全部タコが入ってなかったで」






おちゃんは俺の顔をチラリと見るなり




まったく悪びれた様子も無く








「あ、そう。でもウチのタコヤキはタコが無くても美味しいでっしゃろ?」







思いがけない言葉に一瞬、時が止まった。






おっちゃんの言葉を理解したあと俺から漫画のように擬音が飛び出したなら



「ブチっ!」である。








「あの…タコ…ヤキにさぁ、タコが無かったら…ヤキ…やん?」






もちろんスベッた。









結局、ムカついたので文句を言いまくってタコヤキはキャンセルして帰ってきた。







店員に偉そうな人は大嫌いだが



ケースバイケースなのかと思った。




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コメント

40代後半  徳島県

2014/07/22 22:13

19.  >>18 りょうまさん

(^_-)[ハートたち(複数ハート)]
笑顔[わーい(嬉しい顔)][ウッシッシ][!!]

40代前半  大阪府

2014/07/21 20:11

18.  >>16 きよさん
はい、はじめまして(^^)

フォローよりフェラーしてください。

40代前半  大阪府

2014/07/21 20:10

17.  >>15 春乃さん
(^^)/

40代後半  徳島県

2014/07/19 20:50

16. はじめまして[わーい(嬉しい顔)]
こんばんわっ[わーい(嬉しい顔)][わーい(嬉しい顔)]
日記上手ですね。
ウケまくり[うれしい顔][ぴかぴか(新しい)][るんるん][ムード]
お願いいたします。

ほローしたい[わーい(嬉しい顔)] チャウがな[ウッシッシ][台風]

フォロー[晴れ]させてください。( 〃▽〃)

春乃[退]
40代後半  群馬県

2014/07/19 13:33

15.  >>8 りょうまさん
上手いヾ(@゜▽゜@)ノ

40代前半  大阪府

2014/07/19 12:02

14.  >>10 ナツさん
ナメクジどころか、なんだコリァ( ;´Д`)
昆虫図鑑にも載ってない虫が付いてることもあります。

40代前半  大阪府

2014/07/19 11:59

13.  >>6 みぃさん
俺の印象として、ヤクザさんは、遊ぶ時は全力で子どもの様に遊ぶ^^

ね~経験のディープな方向が完全に間違えてますわ

40代前半  大阪府

2014/07/19 11:56

12.  >>5 とりあえずニゴゴ!私もニゴゴで!え~とじゃあ~ニゴゴみっつで!さん
あ、生まれ変わって俺になるなら、俺の鉄板のオナニー法を教えとく^^

40代前半  大阪府

2014/07/19 11:54

11.  >>4 [リボン]りぼんちゃん[リボン]さん
店員は下手に出るしかないもんな。

タコのないタコ焼きなんて、水着の姉ちゃんがいない、海水浴みたいなもんやで( ;´Д`)

2014/07/19 11:51

10. 葉っぱ系にナメクジの話は私の身近でもネタ的にあったな~(笑)
仕事をする、て色々な経験できますよね♪楽しく読ませていただきました。
m(__)m

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