何を隠そう俺の趣味の一つに「魚釣り」がある。





小学生の頃から30年くらいやってるので本当に長い趣味である。






自分の股間に付いる「竿」が満足に使えない分

釣り竿はいやってほど使っている。(えっへん）





夏に紀州釣りという釣法でチヌ（黒鯛）を釣りに行った時、外道ではあるがなかなか良いサイズの『バリコ（アイゴ）』という魚を釣った。





基本的に俺は、女も魚も釣った獲物は



「美味しくいただく」ことをモットーにしてるので
このバリコも自宅に持ち帰って調理することにした。




ただ、いかんせん初めて釣った魚だったので近くにいる釣り人にバリコの味について聞いてみた。




常連のお爺ちゃん（釣り人）曰く




「ベラボウに美味いぞ！」という。






そりゃあ良いことを聞いた。




背びれに毒があるらしいので、注意しながら捌いてバリコは味噌汁にした。





魚の味噌汁って最高なのですよ。


味噌汁に脂がいっぱい浮いて本当に美味しそう。





「いただきます～！！」





期待に胸を膨らませて味噌汁を飲んだ瞬間





俺はグレートカブキのように



味噌汁を吐き出した。










だって味噌汁全体が







おしっこの味がするんだもの。







冗談でもなんでもなく本当におしっこなのである。





捨てるのはもったいないから味噌汁に臭みを取る薬味をどんどん投入しても



小便からさらにエスカレートして



新今宮駅の男子トイレの臭いしかしない。





あえなく味噌汁はゴミ箱行きとなったのである・・・






その翌週も同じ釣り場に行って、先週に「美味しい」と言った常連のお爺ちゃんを見つけたから







「あんな小便臭い魚は食えたもんじゃなかった！」って文句を言ってたら




「そうかい？それが美味しいのに…」ってニヤニヤしてる。







ちなみにバリコの「バリ」は小便のことらしい。



早くそれを言えって、このクソジジイ！！







俺はその日以来、バリコのことを「小便魚」と名付けたのである。





そして遂に俺の持っている竿にアタリが。







「やっと念願のチヌ（黒鯛）が釣れたかー！」



サイズがいいのだろう、なかなかの好ファイトである。





そして上がってきた魚は、


すごくいいサイズの












「小便魚」だった。








俺は無表情で釣れたバリコを海に返そうとしたら、


常連の爺さんが「ちょっと待て！」と俺を止めた。







「海に捨てるのならワシの釣った魚と交換してくれ」という。







なんと常連のお爺ちゃんが俺の釣ったバリコと交換に差し出した魚は本命「黒鯛」だったのである。






「ワシは黒鯛なんかよりもバリコの方が好きや」

とお爺ちゃんは大喜び。






「このジジイ…マジか？」と思いこの小便魚について調べてみると






昔から「バリコの皿ねぶり」という言葉があってバリコはうまいから皿まで舐める、などという地域があれば、



臭くて食べられないという地域ありで



毀誉褒貶（うまいまずい）の激しい魚なのである。







「あんな臭いものが好きな人（地域）もいるんやなぁ…」と心から感心した。





その話で連想したんだが



実はそういう人物は俺の知人に一人だけいた。







Ａ君という同じ歳の飲み仲間の一人なのだが





彼の性癖は「舐め専」なのである。








「舐め専」とはセックス時に挿入や射精など一切せず、ひたすらクンニをするだけの人をいう。





風俗に行ってもヌクことなく制限時間いっぱいまでずっとクンニだけをしてるらしい。





「クンニするだけで十分」

実はそういう男は意外と多い。







ただ「舐め専」Ａ君が変わっているのは








彼の大好物が「臭いマンコ」なのである。











「臭ければ臭いほどいい」というＡ君は、彼女にも協力してもらい2週間くらい風呂で洗わない、彼女の熟成された臭マンを舐め続けるのがライフスタイルだという。







ちなみに俺は臭マンが苦手である。


まず信頼できる相手以外にクンニはできない。



「クンニ危うきに近寄らず」なのである。








Ａ君の臭マン好きになったきっかけは


学生時代にテレクラで遊びまくってる30代の女性のセフレがいたらしく



その彼女は常にマンコから黄色の液体が出てて、そこからザリガニの腐ったような強烈な臭いが立ち込めてたらしい。







「たしかにクンニするのに最初は抵抗あったけど…



これが、だんだん病みつきになったよね」




って涼しい顔で言う。







「本当にオメコはできるだけ臭ければ臭いのがいいのよ」






というＡ君は、なぜか






いつも行く居酒屋の「テッチャン焼き」は、臭いから食わないのである。







嫌な体臭も人によってフェロモンと分類され、いい香りに感じる場合もあるそうだが




女性のマンコの香りにも人や地域によって「毀誉褒貶」があるものだろうか。