つくづくタイミングが悪い男[がまん顔][あせあせ(飛び散る汗)][右斜め下]
40代前半  大阪府
2015/05/26 3:13
つくづくタイミングが悪い男[がまん顔][あせあせ(飛び散る汗)][右斜め下]

俺はつくづくタイミングが悪い男だと思う。





今まで生きてきて、ふとこれまでの人生を振り返ってもやっぱりタイミングが悪いことが多い。





もし俺がいつか死んで、あの世の俺担当の係りの人がいたら俺の人生で集計されたあれこれの一覧表を見せてもらいたい。



生涯で風邪をひいた回数とか

生涯でお風呂に入った回数とか

生涯でウンコをした回数とか

生涯でオナニーした回数とか


生涯のあれこれ表な。



きっとその一覧表を見た時、俺のタイミングの悪い事柄がズラっと並んでることだと思う。




ふと思い返しても俺が日本一なんじゃないかと思うことが多々ある。




信号ではだいたい信号待ちをしている気がする。





日本で一番、信号待ちをしてるんじゃないか?





かといって逆にカーナビの操作やメールの返信を次の信号待ちでしようと思った時に限って、なかなか信号待ちにならないのも日本一だと思う。





あと、今日は給料日だったけどATMで並んで、次が俺って時は異常に待たされるのも日本一だと思う。





他にも期間限定品が俺の前で無くなることも日常茶飯事だし、俺の前で駐車場が満車になるのも日本一だと思う。





セックスしようと思ったら女が生理になるタイミングの悪さも日本一だし




ワクワクメールでメールや伝言を返そうと思ったら、相手が〈退〉になってるタイミングの悪さも日本一だと思う。





他にもまぁ、挙げたらキリがないほどタイミングが悪いことが多い。






このタイミングの悪さが死ぬまで続くのか…と思うと嫌になるがこれも運命だと思ってあきらめるしかない。





一方、あの世で生涯の集計を見た時に、これは本当に良かったなぁと自慢できることがある。





それは、おかしな出来事やおかしな人物に遭遇することが他の人間よりも圧倒的に多いということである。






とりわけ「人」との出会い。



人と出会うことで俺は何らかの成長を得てきたし
きっとこれからもそうだろう。





これは俺の自慢である。





俺は大学生の頃に学童保育のアルバイトを1年間だけしていたことがある。




俺が小学校の頃にお世話になっていた学童保育で「来てくれ」とお願いされたから行くことにした。

資格も何も無いのに。






その学童の中に、小学校4年生のかずや(仮名)という少年がいた。






この少年、まず笑わない。




そして会話ができない。
(できるんだけどしようとしない)





いつも部屋の隅で体育座りをして耳に小型の無線機を当てている。





ずっーーーと、一人で無線を聞いているのである。






学童保育には家庭に何らかの問題を抱えている児童が多い。



俺もそうであったように、特に母子家庭の子どもが大半であった。





しかし、かずやは違った。





お母さんはかずやが小学校2年性の時に事故死。

買い物帰りに事故にあったという。




父親はその後、かずやを残し新しい女と消えたという。







かずやは、お婆ちゃんに育てられていた。



母親が死んだあとに、お婆ちゃんから買ってもらったという無線機を常に右耳にあてて・・・






俺は自慢じゃないが、子どもにだけはモテていた。





なぜなら小学生の男子には「うんこ」と「ちんこ」の話さえしとけば、とりあえず人気者になれるからだ。




俺の周りには、たくさんの児童が集まったが、

かずやだけは一切寄って来なかった。





一歩、近づけば3歩下がる。


3歩近付けば10歩下がる。



どう扱えばいいのか本当に困っていた。







「親が無くても子は育つ」


これは間違いではないのだけど




親がいないことで子どもの心や成長に何らかの影響があることは、学童保育にいれば一目瞭然なのだ。





俺はバイトは止めた後も、年に一回学童保育の夏のキャンプだけはボランティアで参加していた。





みんながキャンプファイヤーや花火を楽しんでいる中、かずやは一人ロッジの2段ベッドの上の隅で、背中を丸めて無表情のまま無線機を聞いている。





それでも俺はめげずに必死に鉄板の「ちんこ」や「うんこ」の話を披露して振り向かせようとした。



毎年、チンコ系新作の話も用意した。




しかし、かずやが小学校を卒業するまで彼の笑顔を見ることなんて一度もなかった。







ただ、かずやが小六になる最後の夏だけは少しの変化があった。



俺は2段ベッドのハシゴに登りかずやに声をかけ続けた。だって最後の夏だからである。





「お前は毎日、何を聞いてるねん?エロいのとかやったら俺にも聞かせてなぁ」





初めての動きだった。




かずやは自分の耳にあてがった無線機を外すと、俺の耳に無線機をあてがった。





「ザーザー」と雑音とわずかな会話。

よくわからない。





「何これ?」



「・・・救急車」


無表情のまま小さく、かずやは答えた。






かずやは「救急車」の電波を専門に拾って聞いているらしい。





「悪趣味なやつですわ」と新人のバイトは言っていた。






聞いた話では母親は買い物帰りの自宅近くの交差点で事故にあったという。





救急車で運ばれてそのまま息を引き取ったらしい。






救急車の無線だけを聞いていたのは






もしかしてかずやは




救急車の中で死んだ母親の声が聞けると思ったのかな?




ずっーと、お母さんの声を聞きたかったんやろ?






それから数年経って、中学生になったかずやを駅で見かけた。






もう色々と聞きたいことがあったから
俺は矢継ぎ早に声をかけた。





だけど無視された。




相変わらず無表情で無線機を手にしていた。





それからも何度か見かけたけど、
俺から声をかけることはなかった。







やがて、かずやを見かけることはなくなった。






そして一昨日の話である。







コンビニで立ち読みをしてたら、後から俺を呼ぶ声がする。




後ろを振り返ると、


なんと大人に成長したかずやだった。





「先生、久しぶりですね」




「おお、久しぶりやな」





色々聞きたいことはあったけど止めた。






だって笑えなかったかずやが

満面の笑みを浮かべて笑ってるんやもの。



一緒に笑うだけで十分やん。








ちなみにかずやが笑っていた理由は、







俺がエロ本の袋とじの中を、

必死に見ようとしている姿を見られてしまったからである。




やっぱりこういう場面でのタイミングの悪さも日本一やな。






かずやとは来週飲みに行きます(^^)
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コメント

あやみ[退]
40代半ば  広島県

2015/06/17 15:23

44. 初めまして。いい話で思わずコメントしちゃいました。大きくなって一緒に飲みに行けるなんて、なんだか良いですね(^-^)V

春乃[退]
40代後半  群馬県

2015/05/29 1:07

43.  >>41 りょうまさん
チンコと人生は似てるね………生き樣はその長さより太さだ、なと………ハルノ語録より抜粋[猫2]

40代前半  大阪府

2015/05/28 21:58

42.  >>40 ゆきさん
ありがとう( ^ω^ )

…って、400本以上書いて、初めてかよ´д` ;

いかに俺の人生で良いエピソードが少ないのかがわかります。

40代前半  大阪府

2015/05/28 21:55

41.  >>39 春乃さん
逆に聞かれてもチンコの長さは教えられんわ´д` ;

30代後半  福岡県

2015/05/28 19:45

40. りょうまさんの日記全部読んだけど
初めて心奪われたかも!笑

なんかいい!そーいうの!

優しいねー(*^^*)

感動したわ!w

春乃[退]
40代後半  群馬県

2015/05/27 20:23

39.  >>31 りょうまさん
そんなこつ、聞いてね~よ(*´ー`*)

40代前半  大阪府

2015/05/27 18:35

38.  >>29 斑目[Q]太郎さん

こちらこそ俺レベルで申し訳ない´д` ;

ただ記憶に残ってくれるのは嬉しいし、
書いてよかった思います^ ^

40代前半  大阪府

2015/05/27 18:33

37.  >>28 みぃさん
あー!また女を泣かせてしまった!´д` ;

日記に書けそうないいエピソードなら書きますね。

40代前半  大阪府

2015/05/27 18:32

36.  >>27 りんさん
はじめまして^ ^

俺も現場ではエロ本片手にウルウルしましたよ。

40代前半  大阪府

2015/05/27 18:30

35.  >>26 ピカチュウ+4♪さん
さ、最高級´д` ;

できればワンカップ大関くらいのレベルまで落としてくれると、ハードルが下がります(*_*)

学童もネガティヴなイメージがありますけど、
俺は子どもの頃も大人になった今もかけがえのない経験をたくさんさせてもらいました( ^ω^ )

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