俺はフェラではイカない。





もちろん嫌いではないのでセックスという一連の流れの中ではフェラもありがたく頂戴をしているが、




あくまでもセックスの前菜として頂戴してるだけであって必ずしもフェラがメインになることはない。（当然だけど）






若い頃なんか、とにかくセックスがしたかったから彼女とのデートの日が「生理」だと聞くと本当にテンションが下がった。







それであまりにも露骨に不機嫌になるのも人間的にアレなので一生懸命テンションを上げてデートをするんだけど




「笑顔だけど全然、目が笑っていない」


と何度も彼女に指摘された。






ちなみに女性諸君に言っておく。



セックスができないとわかっているデートで男の人間性ってのはわかります。






当時の彼女もそんな俺を不憫に思ったのか


「口でしたろか？」と言ってくれるのだが






そもそもフェラというものを信頼していない俺は



「大丈夫、気をつかわんといて（笑）」と


目が笑っていない笑顔で断っていた。







そんな俺に転機が訪れたのは２３歳の夏であった。





合コンで知り合った女の子の持ち帰りに成功した。



その女の子は特に顔やスタイルは好みではなかった。性格はどっちかってと嫌いな方の部類。





だけど何となく思うところがあって→（訳：性欲に負けて）


結果持ち帰りに成功したというパターンであった。






そしてセックスすることになり


俺は人生で初めての経験をすることになった。







「バキュームフェラ」






俺は産まれて初めてフェラで大声をあげてしまった。




その驚くほどの絶妙な技術に



「うまいぞぞぞぞぞぞぞぞ！！！」って

口からビームを出すミスター味っ子風なリアクションで大きく体をのけぞらした。





一言でいえば驚異の吸引力である。

しかしただ強いだけではない。





「2段階」での驚異的なバキューム。



チンコの先と根本のそれぞれが吸引されている感覚。








唇からの吸引と、恐らく喉からの吸引の「2段階」である。





俺はたちまちフェラのみでイってしまったのである。





本人に聞いてみたが、技術的には自分でも何をどうしてるのかわかっていない。



経験人数もさほど多いわけではないそうで、ただ初めて咥えた男は１分ももたなかったらしい。




「誰かに教えてもらったわけやないんやけど」





持って産まれた才能と言うやつである。








次の日から


その女と付き合うようになった。






理由は「フェラ」が上手だから。





それ以外は性格もルックスも感性も全然、好きじゃない。



何の問題もない。

他が０点でもフェラが１００点なら１００点なのである。



まだ俺も若かった。






そうなると、これまでの彼女との逆転現象が起こった。




「今日は生理だから・・・」






ラッキーだと思った。




この頃はすでにセックスはめんどくさい。


セックスよりも気持ちのいいフェラだけで十分であった。




例えるなら、地獄の針の山に正座させられてたとしても、俺は彼女のフェラで天国に行ける自信があった。



それくらい凄まじかったのである。






ただ、やはり付き合う根拠がアレだっただけに


俺たちの関係は長くは続かなかった。






それから他の女やプロの手にかかってもフェラではイカなくなった。


気持ちいいのは間違いないのだが、フェラで昇天するには決め手にかけた・・・



俺は再びフェラへの信用を失いつつあった。







それから８年経ったある日。




友人の結婚式の２次会でフェラの達人である元カノと偶然に再会した。





会った瞬間に思わずチンコがモゾっとした。






久しぶりの再会ということもあり

２次会が終わったあと二人で飲みに行った。





その後はお決まりのコースとなった。






俺は人生で２度、



同じ女のフェラで大声をあげていた。






なんとバキュームが



「３段階」になっていた。





チンコの先と根本と真ん中らへん。





「唇と喉での吸引はわかる、もうひとつはどこやねん！！」





およそ今までのフェラ音とはほど遠い聞き覚えのない音が聞こえる。



馬の足音のような音である。





その間も舌は縦横無尽に動き回っていて、大袈裟では無く複数の口に咥えられている感覚であった。




再び口から歓喜の光線を吐き出し、俺はあえなく果ててしまった。





初めてのフェラから８年近く経ったのに相変わらずの吸引力。





吸引力が変わらないのはダイソンだけでは無かったのである。





変わらないどころかむしろ吸引力は進化していたのでダイソンより上。






それから彼女とは会ってはいないが
今でもちょこちょことメールはくれる。






今や彼女も結婚５年目。





旦那とはセックスレスだが


３日に一回は旦那にフェラを要求されるややこしい感じになってるみたい。