自慢じゃないが、俺はエロ本とかグラビアが好きでよく見てるのだが(ほんまに自慢じゃねぇなｗ）





ある雑誌で「熟女シリーズ」的なヌードグラビアがあった。







格段、熟女が好きなわけではないのだけど



それはそれで見ておかなければならないような気がしたので手にとって見てみた。









巻頭カラーのモデル熟女の年齢









34歳。







はい？


34で熟女？




冗談じゃない。







34歳が熟女なわけないではないか。








格段、熟女が好きなわけでもない俺が「熟女を舐めるんじゃねえ」と出版社に抗議の電話を入れてやろうかと思った。









熟女の年齢の定義っていろいろあるとは思うんだけど


個人的にで思う熟女年齢は４５歳以上からだと思っている。





そのくらいの年齢になると女は酸いも甘いも知り



女は「色っぽい」から「艶っぽい」に変化する。





この「艶っぽい」が熟女の重要なキーワードである。







注意するべき点として「艶っぽさ」があるから熟女であって、艶がなければ残念ながら熟女ではなく立派な「オバハン」と定義されると



立派なオッサンである俺は思う。





熟女は４５歳から説ってのはどうだろうか？








ただ俺が熟女では無いと思った３４歳の女も





２０代の男からしたら「熟女」になるのかもしれないし






５０代の男性からしたら４５歳以上の女も「熟女」ではないのかもしれない。







８５歳のお爺ちゃんが「ピチピチギャル」って言ってた介護の女性は53歳だったしな。





熟女を年齢で定義するのは、なかなか難しい話である。











だいぶ前の話。






経理に「Sさん」という女性がいた。




この「Sさん」当時は44歳の独身女性であった。







Sさんは社内でも周りから浮く存在であった。







44歳という年齢ながらも同世代の女性とは距離を置き、常に20代の女性社員と行動をしていた。





Sさんは過ぎ行く時間から、あがらおうと必死に努力していた。




20代の女の子が読むようなファッション雑誌を読み漁り




20代の女の子がするメイク、仕草や言動も取り入れたり




情報を集めては、やれ化粧品ややれエステやジムにとアンチエイジングに勤しんだ。








44歳という年齢の割には努力はしていたと思う。










ただし美魔女というものではない。








見ていて痛々しい若作りをしていたのである。








40代の女が、毎日茶髪のツインテールで出社してくる。





本当に女は残酷だなぁと思ったのは





Sさんと同世代の女は陰で彼女を嘲笑い軽蔑し




20代の女性社員は面白がって「これが可愛い、あれが可愛い」とアドバイスした。





しまいにはSさんは、今でいうオバハンがする「益若つばさ」のコスプレみたいに痛々しい姿になっていた。







ある日、２０代の女性社員が爆笑しながら話していたので何事か聞いたのだが




Sさんを合コンに誘ったら、Sさんはウサギの耳のカチューシャを付けてきたらしい。







そのウサギの耳を見て、一同が大爆笑の渦になったらしい。




そのウサギ耳のカチューシャをアドバイスしたのが同じ２０代グループのＹさんだった。







みんな笑ってたけど






ちょっと俺は笑えなかった。





俺が入社したころのＳさんはちょっと綺麗なお姉さんだったのだ。






女も時も残酷だと思った。








そして忘れもしない、その年の忘年会である。








３次会で30人くらいでカラオケに行ったんだけど、俺がトイレからパーティールームに戻ろうと思ったら




横の真っ暗なカラオケルームはドアが開いていてそこから「うめき声」のような嗚咽が聞こえる。





当時は幽霊が出るカラオケ店として有名だったから「ひぇ出た！」と一瞬思ったが





暗い部屋に目を凝らして見てみると酔いつぶれたSさんが丸いごみ箱を抱えて号泣していたのである。







目も合ってしまったから無視することもできず




「Sさん、どしたん？」って部屋に入ると



Sさんの鳴き声はさらに大きくなったのである。






目から黒い涙と鼻水が流れ顔がぐちゃぐちゃ



俺は思わず身構えてしまったのは言うまでもない・・・





話を聞くとこういうことであった。






Sさんは当時、28歳のK君というイケメン社員が大好きであった。






その好意はK君にも伝えていたし、20代の仲良し女子グループも知っていたし応援してくれてたそうだ（たぶん面白がって）






ただその年のクリスマス前にK君と、その仲良しグループのYさんが付き合うことになったそうで




それを知ったのが、この忘年会の日だったそうだ。







２次会でK君とYさんを捕まえて、Sさんは一言だけ恨み言を言うと、逆にふたりにボロカスひどい言葉でなじられたらしい。






そういうことがあって、暗い部屋でひとりガオガオと泣いていたのであった。







ひとしきり泣き終えると、「戻らなあかん」ってイソイソと手鏡を取り出し




俺に背中を向けると、涙で崩れたメイクを治し始めた。





鼻をすすりながら化粧直しをする後ろ姿を見て、俺はいたたまれない気持ちになった。






昔見た外国のボクシングの試合で思いっきりパンチを食らった選手がダウンした。



その選手は自分が倒れていることも気づかずリングに寝そべったまま必死に手を動かしパンチを繰り出していた。




セコンドが駆け付けその選手を抱きしめた。




「もう十分戦った！もう戦わなくていいんだよ」






Ｓさんは戦っていたのだ。




ずっと女でい続けたいと願う自分との戦いだったのだ。




年齢とともに女が女として存在しうるその戦い方がわからなかっただけなのである。







嗚咽するSさんの背中を抱きしめて「もう十分戦った！戦わなくていいんだ…」って言ってあげたくなった・・・




だがしかし！


俺はそんなめんどくさいことは一切しない系！（キリっ









それから年も明け、



Ｓさんは会社を退職することになった。

（退職理由はＫ君の問題とは違うとは言ってたが…）





月日が流れ、たまーに笑い話としてＳさんの話があがる程度で誰もがＳさんの存在を忘れていた。






ある夜のことである。



豊橋に出張をしていて仲間と酒を飲んでいたら

なんとＳさんが合流するというではないか。





久しぶりに会える楽しみもあったが、反面すごく怖かった。





その時はＳさんも４０代後半・・・



どんな若作りをして登場するのか。


想像するだけで少し怖かった。






「みんな久しぶやんかいさ！！」


俺の目の前に現れたＳさんはー















普通の「オバハン」になっていた。





艶のある熟女ではない普通にオバハン（笑）







籍は入れてないけど、猛烈にアプローチされて、ひとつ下のバツイチ男性と同棲をしているそうな。





まぁ幸せそうなオバハンだこと（笑）





だがしかし！



幸せそうな女はそれはそれで魅力的でよろしい！








忘年会のカラオケの話にもなった。




「あの夜はりょうまには抱かれてもよかったな」





「あんなシチュエーションでチンコ起つか！！ｗｗ」





「何やったら今日でもいいでガハハハ（←ドリフの笑い声）」









やっぱり女は、ちょっと戦っていた方がいいかもしれない。



男もやけどな。


さぁ、腹筋しよ！！