知人のＭちゃんから相談したいことがあるって連絡があった。








どうやら「彼氏」のことで相談したいらしい。






いわゆる恋愛相談である。









俺は女の恋愛相談はまったく興味が無い。






リア・ディゾンって今、何してるの？ってくらい興味が無い。







だからしばらく放置をしていたんだけど、

あまりにもＭちゃんからしつこく何度も連絡があった。





かなり緊迫した状況だそうだ。










どういう悩みかというと





バクっと言うと



彼氏が「変態すぎて」で困ってるらしい。











Ｍちゃんはその彼氏ともう付き合って3年目で1年半くらい前から同棲をしている。






俺はその彼氏とは面識はないが、噂によると輸入雑貨店をいくつか経営するイケメン男性らしい。









お金持ちで彼女に優しくイケメン。


Ｍちゃんはその彼氏が大好きだそうだ。







しかし今かなり緊迫した状況に直面しているそうだ。










そもそも付き合った当初から変態的な要素は随所に見られたらしい。






ただＭちゃんも性に関しては百戦錬磨の猛者である。



ある程度、常識の範囲内での変態プレイは対応していたそうだ。





しかし最近はその変態っぷりが常識の範疇を超えてきたらしい。









同棲を始めた当初は毎日のようにしていたセックスもここ1年は全くしていないらしい。





ただ今は様子がおかしなことになってるという。









夜中にふと下半身に違和感を感じて目を醒ますと彼氏がちょうど上に覆いかぶさり挿入してきようとしていたそうだ。





びっくりしたＭちゃんが目を覚ますと




彼氏は慌ててＭちゃんから飛び離れて背中を向けて寝たふりをするそうだ。









それが毎晩のように続いているらしい。






どうやら彼氏は寝ているＭちゃんに気付かれないセックスに執着しているようなのだ。








不憫に思ったＭちゃんは、違和感を感じてもあえて起きずに寝たふりのままセックスをさせることにした。






タヌキ寝入りをしながら彼氏が腰を振ってるのがわかった。







薄眼を開けて見てみると、彼氏の顔は今まで見たことのない嬉々とした表情だったという。





その顔が面白いからしばらく薄目のまま彼氏の顔を見てると、思わず噴き出してしまったＭちゃん。






ふいに腰の動きが止まった。









「え？Ｍちゃん、起きてんの・・・？」







Ｍちゃんはバレたかと笑いながら起き上ると




彼氏の顔はさっきまでの嬉々とした表情から一転してムンクの叫びのようなポーズで





「そんなんちゃうねーーーん！！」


って大声で叫び声をあげ




布団をかぶってワンワン泣きだしたという。








物事を成し遂げれなかった男の悔し涙風に。









そこから彼氏のよくわからない行動がさらにエスカレートしていった。






Ｍちゃんが生理の日のことである。






「Ｍちゃんのいいもの見っけ♪」







彼氏はトイレからＭちゃんの使用済みナプキンを取り出し口にあてがいながら大喜びしていたそうだ。






今ではＭちゃんが生理の日になると


彼氏はマスクの間にＭちゃんの使用済みナプキンをはさみ長い時間、恍惚の表情を浮かべてるそうだ。









さらにドライブをしていた日である。





運転をしていたのはＭちゃん、助手席には彼氏だったそうだが、信号待ちの時にいきなり
















彼氏がＭちゃんの鼻の中に指を入れてきた。












彼氏は驚いたＭちゃんに「動かないで！！」と言い放ち、そのまま一心不乱にＭちゃんの鼻の中をほじくりだしたそうだ。








「Ｍちゃんの鼻くそが見たい」




Ｍちゃんは痛いやら恥ずかしいやらで大変だったそうだ。








やがて彼氏は鼻の穴から指を抜くと


その指を美味しそうに舐め出したそうである。




彼氏の股間を見るとギンギンに勃起していたそうだ。










そして例の緊迫した状況に直面したのは、ある朝のことだった。






朝ごはんの食パンを一緒に食べてると彼氏の様子が少しおかしい。





「どうしたん？」




Ｍちゃんが彼氏に聞くと、彼氏はものすごく畏まった表情でＭちゃんにお願いをしてきた。





















「Ｍちゃんのウンコが食べたいねん」




しかも


「食パンに塗って食べたい」と言ってるそうである。





毎朝、お願いしてくるらしい。






ちなみにＭちゃんはまだウンコは提供していない。





Ｍちゃんは彼氏を愛している。



できることなら望みは叶えてあげたい。







しかしそれはハナクソ、使用済みナプキンまでの話でありウンコとなるとこれは別次元の話である。







「りょうま君、どう思う？ウンコあげるべきかな？」




俺は返答に困った。







「こんなことを相談できるの、りょうま君しかいなくて」




それは喜んでいいのかしらん？(´・ω・‘)




うんこをパンに塗って食いたいと言ってる彼氏の悩みを聞ける男（キリっ！！）






って、喜べるかい！！











「ねぇ？ウンコあげるべき？」






「やめとけ！絶対に食わすな！！」



俺の答えであった。





「そうやんなぁ！わかった絶対に食わさないようにする♪」


Ｍちゃんの表情がパァっと明るくなった。











その夜の帰り道、終電に揺られながら俺は色々考えた。






「食わすな！」とは言ったものの果たしてそれが正解だったのか。






彼氏もＭちゃんを心から愛している。







愛してるこそ使用済みナプキンを嗅ぎ、ハナクソを食べ、ウンコを食べたいと願ってるのである。








きっと俺の答えは自分の保身のためである。



自分がが可愛いからそう答えたのだ。









「食パンに塗ってうんこを食う」



まだこっち側にいる人間から向こう側の人間になる人生の大きな分岐点が俺のひと声で決まる。



その勇気が俺にはなかったのである。



ものすごーーい重い気持ちになった。








それから数日後、




Ｍちゃんから一通のＬＩＮＥが着た。




























アイツ、食いやがった((+_+))









どうやら向こう側の世界の人になったみたいです。





おかげでちょっと心が軽くなりました。