うちの小学校の最大のミステリー[ぴかぴか(新しい)][ぴかぴか(新しい)]
40代前半  大阪府
2017/06/09 1:04
うちの小学校の最大のミステリー[ぴかぴか(新しい)][ぴかぴか(新しい)]



この年齢になってくると過去のことを思い出したりして「懐かしいあの人に会いたいなぁ~」ってセンチな気分になったりするものである。







今、会いたい人がいる。







俺の小学校時代の人だが、H先生という人に会いたいのである。









会いたいというかある「ミステリー」を解きたいのだ。






このH先生は身体が大きくパンチパーマの強面でいわゆる学校一の怖い先生であった。






うちの小学校は「わんぱく相撲」がめっぽう強かった。






「わんぱく相撲」の時期になると、このH先生が片手に竹刀を持ってふんどし姿で現れ、選出された代表選手を徹底的にしごくのである。







運動場で毎日擦り傷だらけで稽古し、我が校は小学校4年~6年までの代表選手はすべて優勝していた。




めちゃくちゃ怖い先生であった。






休み時間に廊下で女子を相手に度を超えたいたずらをして騒いでいたら「コラ~!」ってH先生が叫びながら追いかけてくる







俺とかヨシとか蜘蛛の子を散らすように逃げるのだけど結局、俺は給食室で捕まり給食のおばさんたちの前で往復ビンタされたこともあるし






学校をさぼって抜けて駄菓子屋にいたヨシはH先生に見つかって頭突きを3連発もらい、不憫に思った駄菓子屋のおばあちゃんにカレーせんべい3枚もらっていたりした。









だけど面白い先生でもあった。



裏表がなく誰にでも平等で怒っても後腐れなく殴られた10分後には、笑顔で面白い話をしてくれるのだ。






やがて小学校を卒業し俺たちは中学校3年生になっていた。






で、当時の地元の友達たち12人とプールに行くために自転車を走らせていると






「おーい、りょうま!!」と俺を呼ぶ声が聞こえた。







自転車を止めて声がする方を見ると、懐かしのH先生が小さい軽自動車の運転席から手を振っている。







H先生「りょうま大きくなったな」






俺;「H先生も久しぶりやね~!今も○○小学校おるのん?」






H先生:「今は違うとこおるよ」





俺:「そうか!じゃあ学校の相撲も弱なってるな」







するとH先生はおもむろに財布を取り出し




「これでみんなで美味しいもんでも食え!」と札を1枚俺に手渡した。





H先生は「急いでるから、またな」と車を走らせ去って行った。











美味いもんを食えって言っても







みんなで12人おるのに




千円札1枚で何を食えばいいんかと途方にくれた。







それからさらに月日は流れ成人になっていた仲間とみんなで飲んでいた。





ある友人が一言つぶやいたのがきっかけであった。








「結局、H先生って何者なんやったんやろな?」





「どういうことや?」





「H先生が担任になったことあるか?何か教えてたことがあるか?」



す、相撲だけやがな…(;゚д゚)




そうなのであるH先生は「先生」と呼ばれながらも教鞭に立つ先生らしき姿も体育を教える姿も一度も見たことがないのである。






廊下でうろうろしてはいたが教室内や授業中では見たことはない。








まさか・・・






「H先生は用務員のおじさんやったんちゃうか?」






それからしばらくはH先生は用務員のおじさんだったというのが俺たちの共通認識だった。






しかしこの用務員のおじさん説が崩れたのは、それから数年後の同窓会であった。





当時の担任の先生に単刀直入に聞いてみたのである。







俺達「H先生って、先生やったんですか?」





担任「うんうん。違うよ」







俺達「やっぱり!じゃあ用務員のおじさん?」





担任「いや、用務員さんでもないのよ」






ひっくり返りそうになってしまった。








俺達「じゃあ、H先生って一体何者なん?」






担任「さぁ・・・?」





俺達「さぁってどういうことやねんww」





担任「Hさんって存在は先生達も知ってた。だけど何者なのか私たちにもわからんのよ」






バクっというと不法侵入者のいる小学校。





なんといういい加減な学校だったんだろうか。





俺はよくわからない人間に給食室で往復ビンタを受けていたのか・・・



(まぁ怒られたことは全部俺が悪いから文句は言えないがw)






時代がそうだったのかもしれないが、そういことが許されても不思議ではない下町の学校でもあった。







結局、誰もH先生の正体がわからなかった。







ある者は「近所の相撲好きのオッサン説」を唱えるものもいたり





ある者は「学校に住み着いた相撲好きの妖精説」とファンタジーな世界に浸る者もいた。






その日はH先生の話でゲラゲラ笑っていた。





だけどヨシだけは、今でもそうだがH先生の話題にはあまり触れたがらない。








小学校6年生の夏の終わりに、ヨシは家出をしたことがある。





夜の9時くらいに担任から家に電話がかかってきたのである。








「ヨシがどこおるかしらんか?」






ヨシは当時家の中がゴタゴタで両親が離婚の話になっていた。




妹はお父さん、ヨシはお母さんと別れて暮らす話になっていた。




ヨシと違って頭がよく美形な妹。

妹兄と仲が良く本当にヨシが気の毒だなと思っていた。







そういうゴタゴタの最中であったので、家出の理由もなんとなく想像はできる。






しかし、実際にどこに行ったのかは知らなかった。




うちのオカンを含めた保護者と先生で捜索に出た。








親の制止を振り切り俺達も仲間とお祭り感覚でヨシの捜索活動に乗り出した。







大雨が降りだした。





こんなドラマみたいなベタな展開ありますか?



俺たちは逆にテンションが上がりヨシが行きそうな場所を嬉々として探しまわった。










遂にヨシが発見された。






その一報を聞いたのは次の日の小学校1時間目の休み時間であった。









少し離れた公園の土管みたいな遊具の中にいた。












第一発見者はH先生であった。




H先生は地区にあったすべての公園を片っ端から探したらしい。






心配になった俺たちはヨシの様子を見に行った。










ヨシは体育館の前に座ってパンを食べていて




その横でH先生はヨシの肩を抱いていた。




ヨシはパンを片手に嗚咽しながら泣いていた。





近付いてはいけない気がしたので遠巻きで見てたんだが





鬼より怖かったH先生は、家出したヨシを怒ることなく、見たこともない優しい表情で肩を抱きながらヨシの耳元で何やら話していた。







何を話してたのか聞こえなかったし、ヨシも何を話されたのか覚えてないという(本当は覚えてるくせによー!)








H先生、今生きてたら70歳くらいだろうか?






ヨシを連れてH先生に無性に会いたいのである。







先生でもなかった、用務員さんでもなかった、では学校にいたアンタは一体何者だったんだ?



と酒を飲みながら正体を聞きたくて仕方がない。








例えその正体が近所の相撲好きオッサンだったとしても




例え学校に住み着く相撲好き妖精だったとしても














俺もヨシもずっーーとあなたを





“先生”と呼び続けることは間違いないのだから。




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コメント

なな[退]
20代後半  広島県

2017/06/09 1:27

2. 妖精でも、相撲ラブなおっちゃんやとしても会えたらいいね[指でOK]
私なんか父親とクルマ乗ってて私が乗ってた側のドアが走行中にバンッ!!!って開いた事があるくらいや。
あとは、孫やないのに毎回お手伝いしたらお駄賃くれるばぁちゃんがいたのとかさ。
りょうまさんの子供時代サイコーだね![にこにこ]

40代前半  東京都

2017/06/09 1:19

1. いつも読んでて思うんだけど。
りょうまさんのこの凄まじい記憶力が
最大のミステリー。

私、子供の頃に、結構ネタになる出来事が
いっぱいあるはずなんだけど。
(車に轢かれる、土佐犬に喰われかける、
遊園地の乗物の安全ベルト外れる)

超断片的だし、もはや、
寝て見た夢なのかも判別つかない。

ホモとかレズの大人、
近所によくいたなぁ~

(ワクワクおばさんにありがちな
やたらに長いコメントで失礼しました)

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