横山秀夫「第三の時効」
40代半ば  富山県
2016/09/04 8:02
横山秀夫「第三の時効」
大人の読書感想文 第…何回目だっけ?

横山秀夫と言えば、映画もヒットした「半落ち」だろう。その昔、一人で映画館で泣いた記憶があるなぁ。

この作家、警察サスペンス物が多いんだね。
このタイトルもその一つ。

とある県警の捜査一課。凶悪事件を一手に引き受けるのは、それぞれにライバル関係にある3つの班。そしてそれを指揮するは、個性的すぎる三人の班長たち。

筆頭の一班の班長は、ある事件以降、自ら笑顔を封印しながらも、犯人逮捕への情熱と鋭い推理で事件に臨む、青鬼こと朽木。
二班の班長は、事件解決のためなら手段を選ばず、身内の刑事からも疎まれる存在の冷徹な男、元公安の楠見。
三班の班長は、激情型で喜怒哀楽がはげしいが、動物的勘で現場から手掛かりを見つけ出し、解決に導く村瀬。

謎に包まれた様々な事件は、それ自体がA級のミステリー小説なのだが、それをさらに面白くしているのが刑事たちの人間ドラマだ。
刑事たちのプライド、出世争い、班長同士の軋轢と確執…。
ハードボイルドな文章が全体の緊張感を煽っている。

好きなキャラクターは、やはり一班班長の朽木だ。過去に犯したミス。遺族から「一生笑わないでください」と言われ、それ以来凶悪犯を捕まえることだけに執念を燃やす。
めちゃくちゃカッコいい!

TBS系でドラマになったこともあるみたいだけど、映像にしちゃうと地味だろうなぁ。
とにかく小説は素晴らしいので、ぜひ!
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コメント

40代半ば  富山県

2016/09/05 6:10

2.  >>1 怒ってた猫プロさん
その通りです。
ドラマ、DVD化してるんですかね?
見てみたいです。

2016/09/04 8:06

1. 段田安則が楠見を演じたドラマですね

横山秀夫は骨太な内容で好きです

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