読書感想文シリーズ

何の予備知識もなく、まず白夜行を読んだ。その後幻夜も。
あれ？似てるな、この２作品。

ネットで調べると、幻夜は白夜行の続編だ、とか書いてる人がいるけど、正確には続編ではなく姉妹作、もしくはリメイクと言った方がよいと思われる。

どちらも悪魔的な美貌を武器にのしあがっていく女が物語の中心だが、そのパートナー像がまったく異なる。
白夜行では、影の存在として女の成功のために自らの意思で多くの犯行を重ねていく男が描かれている。しかし二人の接点は終盤まで明かされない。
幻夜では、女に魅了され、共生関係のように思い込みながら利用されて堕ちていく男がパートナーだ。

女とはここまで危険な生き物なのか…騙されていると分かっていても快感に勝てない男とは、なんと愚かな生き物なのか…と思わず唸る。

どちらも読後感は最悪です。もちろんよい意味で。
ぜひ菜々緒の主演でドラマ化してほしい作品である。