オナティッシュ
洗濯をした。
蓋を開けるとティッシュペーパーが混入していた。
斑に衣服に絡まるティッシュ。
はい、干す気無くなった。
ってなってふと、昔の事を思い出した。
昔々、自衛隊にいた時の話。
同期の奴が退官するので引っ越しの手伝いをしていた時。
一つ上の先輩と3人で荷物を運んだりしていた。
ほぼ荷物が無くなり、忘れ物が無いか部屋に戻ると
「もうヤだ…」
と先輩が呟いた。
のぞき込むと、ベッドのマットをめくっていた。
「オナティッシュがいっぱい…」
と、煎餅みたいになった干からびたオナテイッシュを前に悲しく呟く先輩。
束の間の沈黙のあと、オナティッシュだけ残った部屋を後に。
そんな思い出がフラッシュバックした。
とりあえず洗濯物干す気起きねぇや。