ガールズバー「ドリンクバック」システムの“悪”=女子高生はなぜ死んだのか(長文です)
70代以上  京都府
2013/08/11 12:20
ガールズバー「ドリンクバック」システムの“悪”=女子高生はなぜ死んだのか(長文です)
大阪市中央区東心斎橋のガールズバーで昨年2月、アルバイトの女子高生=当時(18)=が泥酔し、店内で眠ったまま急性アルコール中毒で死亡した

保護責任者遺棄致死などの罪に問われた元経営者の男(28)に対し今年7月、禁錮1年6月、執行猶予3年の有罪判決を出した大阪地裁判決は「客からおごられたドリンクのサイズや数に応じて給料が加算される『ドリンクバック』の下、被害者は泥酔状態に陥った」と指摘

事件の大きな要因は、ガールズバーのシステムにあったと断罪した



■ブランデー、ロックで5~6杯

検察側冒頭陳述や論告、判決などによると、被害者は死亡前日の平成24年2月11日午後11時ごろ、ガールズバー「SORA」に出勤し、店外で客引きを行っていた

同店には、外で声をかけて客を店に連れてくる(キャッチ)に成功したら「客1人あたり250円支給」という「キャッチバック」と呼ばれる仕組みがあったという


その後店内に戻り、接客をしていたが、12日午前3時半ごろ、とある客についた際、酒をおごられた

同店には「ドリンクバック」というシステムがあり、客にドリンクをおごらせれば1杯あたり200~800円が支給されたという

検察側は「売り上げを伸ばすためのもので、客は女性従業員を酔わせるために酒をおごるのが実態」と批判している


いずれにせよ、基本給(時給)が1100~1500円だったとされる同店では、これも従業員の“いい稼ぎ口”となっていたのだろう

このとき被害者が客に勧められたのは、ブランデーだった
しかも「ほぼロックで5~6杯を一気に飲んだ」と被害者の同僚は証言している


判決は「午前3時半ごろから、アルコール濃度37%のブランデーを少なくとも640ミリリットル飲み、午前4時すぎごろから店内の床の上で寝ていた」と指摘

短時間で度数の強い酒を何度も飲み干したことから、被害者は泥酔状態に陥った
そして、その後、寝たまま吐いたり、足が冷たくなったりしたという



■床で体が硬直した被害者

元経営者の男は、そのころ店にいなかった
普段からずっと店にいるわけではなく、外で従業員がキャッチをしているか確認したり、食事をしていたりするからだという

この日も知人と食事をするなどしており、閉店準備のために店に戻ったのは午前6時45分だった


従業員から、被害者がブランデーをほぼロックで5~6杯一気に飲んだことを聞いたため、店の床の上で横たわっている被害者の肩を揺すり、声をかけた

「ううん」

被害者はこう言うだけで、起きなかった

男は被害者に上着を掛け、暖房の設定を確認し、午前7時半ごろ、被害者の近くのいすで自分も仮眠をした

正午ごろ、目を覚まし、被害者を起こそうとした際、体が硬くなっていた
知人に電話をかけて相談した後、午後零時半すぎ、119番した


公判で争点となったのは、こうした男の行動が罪に問われるかどうか、問われるとしたら何の罪に当たるのか、だった


検察側は「男は店の責任者として、飲酒事故が起きないように配慮すべき立場にあった」とした上で、店の形態上、未成年が過度に飲酒する危険性を知っていた

▽被害者の飲酒量を聞き、容体も見ており、重症化する恐れを認識していた-と指摘。未成年に飲酒させるなどの違法営業がばれないよう被害者をあえて放置した「保護責任者遺棄致死罪」が妥当と主張した


また、この罪に問われないとしても、「営業中の接客で多量の飲酒をして死亡しており、生命の危険を防止する業務上の義務があった」として業務上過失致死罪が成立する、とした



■危険はらむ「ドリンクバック」

これに対し弁護側は「酒を飲ませたのは客だから、保護責任は生じない」
「店には当時ほかに従業員もおり、被告だけが保護責任者というわけではない」などと反論した


裁判員らが下した結論は-。

「被告は保護責任者の立場にあったが、被害者の体調悪化を想定し、生命の安全を保護する責任があると具体的に認識していたかどうかは疑問に残る。しかし、被害者の健康状態を確かめて診察を受けさせる業務上の注意義務はあった」

保護責任者遺棄致死罪を問うことはできないが、業務上過失致死罪に相当するというものだった


あえて放置したという保護責任者遺棄致死罪を否定したのは、外見上、酒に酔って寝ているのと生命に危険が生じている状態とを明確に判断するのが難しい点に加え、被害者の様子を見た後で

(1)被害者の給与計算をしている
(2)上着を掛けている
(3)横で仮眠している-などの事情からだった


これらは、被害者が目を覚ますことを前提にした行動だと考えられることから、「生命の危険が生じながらあえて放置した人間の行動としては、非常に不自然」と判断したのだ


一方、今回の判決が特に指摘したのは、店のシステムだった

「被告が採用していたドリンクバックという給与システムは、従業員が過度に飲酒する危険をはらむものだった。にもかかわらず、被告は泥酔した未成年の被害者の健康状態を確認せず、救急医療を要請しないで死亡させた」

多くのガールズバーでみられるこのシステムが、事件の根幹にあるというわけだ


「事件を未然に防ぐにはどうすればよかったか」と公判の被告人質問で問われ、「未成年を雇用しなければよかった」と答えていた元経営者の男
裁判長は判決言い渡し後、「事件の原因のひとつは、(そうやって)軽く考えたことです」と付言した


未成年は別としても、水商売ってこんな給与システムやないのかな?
他にも契約に応じて支払うとかさ^o^
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