医師王国 日本。
慢性的な医師不足と言われる日本。
医師王国と言われる日本。
本来、医学校で医師の玉子達は、ヒポクラテスの誓いを行う。
9項目のうち、直接患者さんに適応する部分を抜粋する。
自身の能力と判断に従って、患者に利すると思う治療法を選択し、害と知る治療法を決して選択しない。
生涯を純粋と神聖を貫き、医術を行う。
しごく当たり前の様だが、果たしてこんな単純なことを守っている医師、特に開業医がどれだけいるのか?
年々に増加する『医療費』
当然で有る。
国内は、少子高齢化社会、特に医療を必要とする高齢者が、年々増え続けている。
要は、需要と供給のバランスで考えれば、需要は増え続けて、供給サイドは余り増えない。
だから、供給サイドのいい成りと成りがちで有る。
この30年程の医療現場を振り返えれば、医師王国日本が浮き彫りと成って来る。
30年程によく言われていた事が『薬漬け医療』
とにかく、病院に行けば、両手一杯になる程の薬を出す。
患者さんは、それを当たり前と思い、後生大事にせっせと飲み続ける。
ところが、余りの医療費の高騰に、政府は『医薬分業』の錦の御旗を掲げる。
今は、病院では必要と思われる薬の処方箋を発行する。
金額にして、550円程度。
何種類もの薬を出す様に、処方箋を書こうが同じ金額。
すると、今までに持ちきれないほどの薬を出していた医院、病院より、2~3種類の薬しか出なくなった。
中には、まるで別人になったが如く、『余りお薬に頼らずに、食事や適度な運動をして、病気を克服して行きましょう』と、同じ医師がいう。
複数の薬の副作用を緩和する薬、大量の薬から胃を保護する薬を出していた医師達がで有る。
しかし、これらの行為は詐欺でも、医療過誤でも無い。
口を合わせ様に、『最近の研究では、最近の薬なら』で、大半の患者さんは納得?或いは、文句は言わない。
下手なことを言って、医師に嫌われたくないからで有る。
でも、私だけは、単に儲からないから行政の指導など面倒な事も回避出来る、『本当に必要な薬だけを出す様になった』と思っている。
歴史は繰り返すという。
最近の医学誌を読むと、処方箋を辞めて、以前の様に診察部門より直接薬を出す様にすれば、処方料、調剤薬局の調剤料、管理料等のコストを削減すれば、約2兆円の医療費が軽減出来ると書かれている。
数学的にはそうかもしれない。
しかし、2兆円のコストダウンを行う為に、仮に『医薬分業』を止めたら、間違い無くその直後から、医院より帰って来る高齢者の方々は、福引きでも当たったが如く大量の薬袋を持って、自宅へと帰って行くことだろう。