昨日テレビドラマ観てたらその最中に母親が話しかけてきまして。「あのドラマに出てたあの子、なんて名前やったっけ？」と、今私が観てるのとは何の関係もない話をしてくる訳ですよ
当然誰の事を言ってるのか全く解んない訳で、でもってテレビ観てるのを邪魔されたこっちは「そのドラマ私は観てないんやから誰の事言うてんのかも分からんし、知らん」と、ついイラッとして言ったら「あんたって理屈っぽいって言われへん？」とか言って来る始末ですよ単純に「その返事冷たい」で良いじゃないか、理屈っぽい云々ってまた別の話になってると思うんだけど
母親にしてみれば、ふと思いついた事についてちょっと聞いて欲しかったくらいなんだと思うんだけど、こっちとしては空気を読んで欲しい訳ですいや、イラッとしてついきつい言い方になっちゃったのは御免なさいですが、まず邪魔された件についてはそりゃあ怒っちゃうですよ。


うちの母親は同じ意味のように使ったけど、理屈っぽいと冷たいは全然別物ですよね。あれでしょ、正論で返すような人＝情の部分を考えない冷たい人、みたいに取られる事が多いけど。
正論で返す理屈っぽい人は、冷たい人ばかりなのかというと違う。優しい人はいっぱい居ますよね。
私個人の意見で「優しい人」ってどういうのかなあと考えると、相手の意見を尊重出来る人、なのかなあ…
相手の意見に対して肯定する人、じゃないですよ。間違った事を言ってるようなら当然正すべきで。その正す時に、ただ正論をずらずら並べるだけじゃ頭でっかちで。「貴方のその考えは、こういう風に考えたからやっていうのは解るけど、でもこうするべきだ・こっちの方が正解だ」って、間違ってはいるものの、その人がその人なりに考えて出した答えというのを認めてあげる発言・行動を出来るかどうか。その一手間が出来る人って、優しい人なのかなって思っちゃう。

こないだ店長から部下との腹の割り方について相談されて、というのを書きましたけども。
というのは、ちょっと困った事があった時に部下Ａさんが自分なりの判断でこうした。それを店長に報告すると「ああすべきやったのに」と軽く言ってしまう。その言い方にＡさんはイラッとしてその発言どうなんですか、という言い方に発展してしまった、みたいな事があったからなんですけども。
まあ、まさしく言い方の問題で。店長のその軽はずみな言葉は、その困った事が有った際に取ったＡさんの発言を全否定するような感じに取られちゃうんですよね。そりゃあ、その瞬間に自分なりにこれが正解だと思って動いたＡさんにとっては屈辱的なもんで
そのＡさんの行動に対し、「そうか、そこはよくやってくれた」→「でもそういう事があった時はああしてね」みたいに、1個クッションを入れられるかどうか。それですよね。腹を割って話す、というのは、正論をずらずら並べるだけじゃ駄目、言い難い事をオブラートに包めばいいという訳でもない、と思うんですよ、うん。まーそんな相談されてる時点でこちらとしては腹割られてる感満載ですが(笑)


そのクッションを自然に入れられる人と入れられない人といるのは当然で。
私個人の意見としては「優しさ」って作為的なもんだと思ってます。自然に優しい人ってなかなかそう居ないんじゃないかなあと
幼稚園や小学校で「人に優しくしなさい」って言われるじゃないですか。「優しくあるのが正解だ」っていう風に教えられてるようなもんかなあと。他人に対し冷たく接するのは不適当だっていうのはみんな解ってるんですよね、その上で優しく出来るかどうか、みたいな。
ま、多かれ少なかれ、優しくした事によって見返りは求めますよね。無償の優しさなんてそう無いと思うんですよ。喜んだ顔が見たいだけ、なんて、相手が喜ぶ事前提じゃないか！みたいな(笑)優しく出来る度合いや求める見返りの大小、それが意識的か無意識か、みたいなのは人それぞれで。多分無意識レベルで出来る人を「優しい人」という風に言う事が多いんでしょうけども
たとえ作為的であっても、「優しくあるべきだ」と考え、相手を思いやって出来る行動って、「優しい」と言っていいものだと思うんですよ、うん
ま、よくね、「優しいっていう字は人を憂うと書く」とか、「憂う人のそばにいる人は優しい」とか言われたりしますけども。相手を慮り一手間入れられる人がそうなのかな、と思ったりする今日この頃です。


…いや、私は優しくない側の人間ですよ、残念ながらそう考えてはいても、つい自分の意見をばっと言っちゃうタイプです
そして昨日の例でいうと、恐らくあの後母親は「あんたのそういうところお父さんそっくり」って言いたかったんでしょうが、私が余計イラッとするだろうと思って言わなかった辺り、母は優しい人なんでしょう…。