大好きな男性との情事のあとの 大きな背中を見るのが好きだった。
私は 色々話したいのに
腕枕がしてほしいのに
もっと髪をなでて
他愛ない話をしたいのに

少年のように無防備で
ガーガー爆睡。


でも

そんなあの人の背中が好きだった。
広くてあったかくって

あんまり爆睡してるから

人差し指で
「バカ」
とか

「アホ」
とか

書いてみたり。





そんな
彼と遠距離恋愛。

もう 駄目かなと
そんな気がしていた。
４月 夜中。
彼からの着信。


折り返しもしないまま
５月になり、


寂しくてサイトで知り合った一回りも違う男性と食事をした。
彼とは２回目。
でも 都合が悪くなり食事をして そのまま別れた。
彼は紳士で大人だ。

でも 私は寂しかった。

あの人と私は6歳違い、 勇気をだして電話をした。

「いっこでも若いうちにに電話してみた」
つとめて明るく元気よく振る舞った。
２日後、
私の誕生日。







あの人は
私の誕生日にサプライズで東京から会いに来てくれた。

「お前ときたかったんだ」鹿児島のらーめん屋さん。

はいはい、私はラーメンの似合う女ですよ

それでも彼と並んで歩くことが嬉しかった。

「おまえといると気を使わない。ホッとするぜ。」

なぜか いつも言わない言葉を連発する。


「バック、持とうか？」



嫌な予感がした。



つづく