息子がポツンと口にした言葉。

「おかあさん、枕元に冷蔵庫があればいいのにね」



私 「なんで？」



「いつでも冷たく冷えた飲み物が飲めるから」







冷たく冷えた飲み物は
麦茶しかありません。
我が家の冷蔵庫は麦茶とカレールーと
賞味期限が怪しい焼き肉のタレくらいしかはいってないから


息子の一言で



5年前に亡くなった
祖母を思い出した。







祖母は
ある夏の日、



一人暮らしのアパートで
小さな冷蔵庫を
開けっ放しにしていた。




ボケたんか？




そう思って冷蔵庫を閉めると



「冷蔵庫をあけておくと涼しいんだよ」








なんだか
マッチ売りの少女風。



そう言うと


おばあちゃんは
冷蔵庫の扉をあけて
顔をいれた。



小さい頃、扇風機に向かって「あー」と声をだすみたいに。





おばあちゃんは
うっとりと
気持ちよさそう。







心が凍りそうになりながら



おばあちゃん、
クーラーかってあげるね。






そう 心に誓った。








結局、我が家にひきとることになり、そこは出るまでクーラーなしだったけど。



冷蔵庫の使い方は
くれぐれも
正しく使いましょう(笑)