ある先生と生徒の話
70代以上  鹿児島県
2017/04/22 14:33
ある先生と生徒の話
ある女性教師と子供の出会い

先生が小学五年生の担任になった時、

どうしても好きになれない児童がひとりいた。

その少年は、一人服装が不潔で

だらしなかった。

中間記録に先生は

少年の悪いところばかりを

記入するようになっていた。

あるとき、少年の一年生の記録

が目にとまったのである。

一年生・・朗らかで、友達が好きで、

人にも親切。勉強も良く出来、将来が楽しみ。

間違いだ。他の子の記録に違いない。

先生はそう思った。

二年生・・母親が病気で

世話をしなければならず、学校に遅刻する。

三年生(一学期)・・母親の病気が悪くなり

疲れていて教室で居眠りをする

三年生(三学期)・・母親が死亡。

希望を失い、悲しんでいる。

四年生・・父は生きる意欲を失い、

アルコール依存症となり、

子供に暴力を振るう。

先生の胸に激しい痛みが走った。

ダメと決め付けていた子が突然、

悲しみを生き抜いている生身の

人間として、自分の前に立ち現れてきたのだ。

放課後、先生は少年に声をかけた。

「先生は夕方まで教室で仕事をするから、

あなたも勉強していかない?

分からないところは教えてあげるから」

少年は初めて笑顔をみせた。

それから毎日少年は教室の

自分の机で予習復習を熱心に続けた。

授業で少年が初めて手を挙げたとき、

先生に大きな喜びが沸き起こった。

少年は自信を持ち始めていた。

それはクリスマスの午後だった。

少年が小さな包みを先生の

胸に押付けてきた。

後で開けてみると、香水の瓶だった。

亡くなったお母さんが

使っていた物にちがいない。

先生はその一滴をつけ、

夕暮れに少年の家を訪れた。

雑然とした部屋で独り本を読んでいた。

少年は、気がつくと飛んできて、

先生の胸に顔を埋めて叫んだ。

「ああ、お母さんの匂い!

今日はなんて素敵なクリスマスなんだ。」

六年生で少年の担任ではなくなった。

卒業の時、先生に少年から

一枚のカードが届いた。

「先生は僕のお母さんのようです。

そして今まで出会った中で

一番素晴らしい先生でした。」

それから六年、またカードが届いた。

「明日は高校の卒業式です。

僕は五年生で先生に担任してもらって、

とても幸せでした。

おかげで奨学金をもらって、

医学部に進学することができます。」

十年経って、またカードがきた。

そこには先生に出会えた事への感謝と

父親に叩かれた経験があるから、

患者の痛みが分かる医者になれる

と記され、こう締めくくられていた。

「僕はよく五年生のときの先生を

思い出します。あのまま駄目に

なってしまう僕を救ってくださった

先生を神様のように感じます。

医者になった僕にとって、最高の先生は

五年生の時に担任して下さった先生です」

そして一年。

届いたカードは結婚式の招待状だった。

カードには「母の席に座って下さい」と一行、

書き添えられていました・・・

あなたに出会えて良かった、

そういうあなたに私もなりたい。

~~~~~~~~~~~~~
まわりの人のちょっとしたことで
子供は、幸せにも、不幸にもなるんですね。



この記事を読みながら
涙がポロポロこぼれました。

気づいてあげられるかで
笑顔になれたり
希望をもてたり
生きがいをみつけたりできるんですね。

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コメント

50代半ば  鹿児島県

2017/04/22 16:31

4. 女性教師も偉いけど
努力し続け立派な医者になった少年は凄く偉い
感動しました
只今猛反省中

40代後半  広島県

2017/04/22 15:08

3. 人が発する言葉とか態度とか
それぞれには必ず裏の面があり
そこを理解できると、世の中も
いい風に変わるような気がしますね

70代以上  鹿児島県

2017/04/22 14:53

2.  >>1 中村 モンロさん
そういうのがあるんですね。

深い話や感動する話はたくさんありますよね。
まだ知らない人にも是非読んでほしくて

色々教えてください。

木下晴弘さんの本も感動しますよね。

50代前半  岐阜県

2017/04/22 14:46

1. わたしも 読みました
「大切なことに気づく24の物語」に 乗ってました
招待状 でしたよね

また読み返していたいと思います

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