毎日の日常は

選択の積み重ねである





今日はどっちの服を着ていこうか

パンとご飯、どっちを食べようか

どこに遊びにいこうか

今度の飲み会、どの店にしようか





小さな積み重ねもあり

転職しようか

資格を取ろうか



人生を左右する選択も、ある





そんな、選択の末

良かったと思うこともあれば

止めときゃ、よかったと思うこともある





ただ、どんな結果になっても

自分で決めたことに対しては

自分で責任を取ればいいのだから

あまり、後悔はしない

意外と、へこんでも

次の選択を探しだす






ただ、他人の人生を動かす選択には

悔やむことが、ある









ここ最近

実家の母親の体調がすぐれない

医者に行くことを勧めても

かたくなに嫌だと言う





自分の身体のことだし

子供じゃないし

ギブアップするときに

助けを求めると思っていたのだが

それが、誤りだった






事態は思いの外、深刻だった





なんとか、説得し

病院に連れていき

そのまま入院することになった






もっと、早く

誰もが、そう思うのだが





かなりの頑固で

我慢強い母は

普通なら病院に駆け込むところ

我慢し、そのまま

寿命の尽きるのを待っていた





しかしながら、死のうと思っても

なかなか死ねないのが人体の不思議( ￣ー￣)

命に関わるような深刻なことにはならず

しばらく治療には、時間がかかりそうだが

快復すると、思われる







病室で

ポツリと

帰りたい、という






あのまま、ひっそり

死ぬ方が、よかった

でも、朝起きたら目が覚めて

まだ、生きてると思いながら

毎日を過ごしたらしい




すぐに帰れるようにするからと

病院に連れてきたが

結局、入院になり

帰れない、と

悲しい顔をする






その様子を見ていると

いたたまれなく、なる






そして、数年前の選択に

後悔する







突然倒れて

緊急手術が必要で

誰にも相談する余裕もなく

手術を選んだ





手術後、退院するまで

とても痛く辛い思いをさせた

その後の、抗がん剤治療も

副作用に苦しんだ






あのとき、もう少し遅かったら

手遅れになってた






助かって、よかったのか？

苦しい思いをさせてしまっただけなのか？





命を繋ぐために

普段の生活するには

精神的に辛い身体になった






これは、生きていると言っていいのか？







仕事柄、この人達は

幸せなのだろうか？

生きてると、いえるのか？

そう思う場面に多々遭遇する




自分の母親が

同じような境遇に、なったとき

命を伸ばす選択を、する







そして、それは正しかったのか？



辛い顔を見るたび、悲しくなる






ただ、ただ

あまり苦しまず

穏やかに





それを、願うが





なにが、本人にとっての最善なのか





分からない







それでも、今できるのは

病室で、バカな話をしながら

笑わせるのが精一杯






泣くのは、一人の時にすればいい






母の人生の選択の責任は





最期まで投げ出さず

最期の時に

手を握ってあげることで





許してもらおう、と

思う