今日はなんかね
久々に自分が出たような
気がしたよ(^_^)

最近は
ストレスとイライラが
続いてて
自分を見失ってたんだ

今日は朝から大雨で
俺は
来年１月オープンのため
函館にのれんの
打ち合わせに行ってた
打ち合わせが終わり
駐車場で車の中で
考え事をしてた

そしたら
目の前におばあちゃんが

俺はてっきり
車の止め方が悪くて
おばあちゃんが
車に乗れないのかと
思って
車を少しづらしたんだ
それでも
おばあちゃんがきて
窓をコンコンと叩いた

俺は文句でも言いに
来たのかと思って
窓を開けて言ってみた

まだじゃまかい？

いいや
あのね車が
バッテリーが
悪いのか知らないけど
エンジンが
かからないの？
車のこと
何もわからなくて

えっ？
エンジンがかからない？

そう

わかった
今見てみるわ
俺は運転席に乗り
鍵を回してみた
エンジンはかからない

おばあちゃん
バッテリーだね
ちょっと待ってて
雨凄いから乗ってて！

俺は車に戻り
バッテリーケーブルを
探してた
そこにおばあちゃんが
後ろから一生懸命
俺の頭の上に傘を

おばあちゃん
濡れるから車に
乗ってって
俺は大丈夫だから

えっ
いいの

いいよ
乗ってって

いやー
バッテリーケーブルが
探してもない
俺はすぐ
目の前にいたタクシーの
運転手に声をかけた

運転手さん
バッテリーケーブル
積んでないのかい？

積んでないな
あそこのスタンドにないか
聞いてみたら

わかった
後ろを振り向くと
おばあちゃんが傘を
さして立ってて
話しを聞いてたみたいで

私が行ってくるから

いいって
濡れるから黙って車に
乗ってて
俺が行ってくるから

お兄さん
べちゃべちゃでしょ

大丈夫から
車でちょっと
行ってくるから
待ってて

いいの
わかった

そのスタンドに行ったら
バッテリーケーブルが
なくて
違うスタンド探して
聞いてみたら
そこで何とか借りれた
免許証のコピーまで
取られたよ

そして
おばあちゃんの車の所に
戻った
お互いのボンネットを
開けてバッテリー
ケーブルを繋ごうと
してたらまた
おばあちゃんがきて
傘を俺に

おばあちゃん
大丈夫だからさ
車に乗ってて

でもこんなに
親切にしてもらってるのに

いいんだって
ふたりして
ずぶ濡れになっても
しゃーないね
だから黙って乗ってて

そうかい
ごめんね

なんもいいよ
そして
ケーブルを繋いだ
おばあちゃん
鍵まわしてみー

はい
わっ～
一発でかかった

よかったね

ありがとうございます

なんもだよ
バッテリーケーブルを
外してると
おばあちゃんが
ズボンの後ろポケットに
何かを入れた
でもすぐわかった

おばあちゃん
そんなことしないで
気持ちの問題なんだからさ

でも
こんなに
べちゃべちゃになって
こんなに
親切にしてもらったのに

いいって
ケーブルを外し
お金をおばあちゃんに
返そうとしたけど
受けとってくれなかった

わかったよ
おばあちゃん
ありがとう

悪いんだけど
このケーブルだけ
スタンドに返してくれない

なんもいいよ
どこ？

あのちょっと行った
右側のエネオスのスタンド

わかった
お兄さん
本当にありがとうね
助かった

なんもだよと
おばあちゃん
エンジン切るなよ！
少しかけてて
すぐ切ったら
また動かなくなるからね

わかったよ
お兄さん
ありがとうございます


そう言って
おばあちゃんたちは
帰って行ったんだ

今日は
ずぶ濡れのべちゃべちゃに
なって寒かったけどさ

最近
忘れかけてた
自分に戻れたような
気がするんだ
そう考えたら
ちょっと嬉しくなった
俺もまだまだ
見捨てたもんじゃ
ないなって

ほんの少し
自分をほめてやったんだ