サンタになりたい。
" サンタさん
わたしに
クリスマスプレゼントをくだしゃい "
小さな頃からずっと
私はサンタクロースがいると
信じていた
近所のまーくん兄ちゃんは言ってた
" 俺知ってんだかんな
プレゼント 俺の親が
夜中に置いとくの
俺 見たんだかんな!! "
それでも小さな小さな私は
" 絶対サンタさん いるんだもん!! "
そう言い続けていた
でも 小2くらいには
もうわかっていた
両親がプレゼントを
買ってくれて
サンタに成りすまし
枕元に プレゼントを
置いておいてくれる事を
この時期になると
我が家は
大きなクリスマスツリーを
物置きから
父ちゃんが取り出して
弟と母ちゃんと私で
飾りつけをした
年々 飾りは無くなって
最後の方は
丸い赤や金の球と
電球だけになってったっけ
それでも私はクリスマスが
大好きだった
毎年 必ずサンタさんに
お手紙を書くんだ
" サンタさんへ
私に○○をください
○○がほしいです
サンタさんは遠い国から
本当にソリに乗って来るんですか?
寒いから気をつけてくださいね
エントツに落ちないようにしてくださいね "
その年その年で
色んなお手紙を書いた
ある年 初めて
サンタさんから手紙が届いたんだ
☆。.:*・゜
ちぃちゃん いつもスイミングを
がんばっているね
サンタさんはちゃんと見ていますよ
これからもがんばってくださいね
メリークリスマス
☆。.:*・゜
私は嬉しくて嬉しくて
仕方がなかった
憧れの 愛しの
サンタクロースから
手紙が届いたんだって
飛び上がる様な
天にも登る 気持ちだった
でもね その字は
父ちゃんの字だった
母ちゃんは
めちゃくちゃ字が汚いから
父ちゃんが書いたのかな
わかってたんだ
ずっと ずーっと昔から
うちのサンタさんは
父ちゃんと
母ちゃんなんだって
それが嬉しいんだ
段々 私が大きくなり
ツリーも出さなくなった
勿論
クリスマスプレゼントだって
もう貰う事はない
それでも母ちゃんは
クリスマスの日に
いつも固いケーキを
焼いてくれて
ケンタッキーは高くて
買えないから
唐揚げを揚げてくれて
少しだけ豪華な
夜ご飯を食べて
私はいつの間にか
大人になった
今年 この家で
最後になるであろう
クリスマスパーティーを
あの子達の為に
やる事にしたんだ
本当はそんな事をしてる
余裕なんて全くないんだ
でもね
私は あの子達が喜ぶ
プレゼントを買ってやれない
でも ご馳走を作って
お友達を呼んで
君達を 沢山笑顔に
させる事は出来る
私は あなた達の
サンタに なりたい
☆。.:*・゜
コメント
2023/12/12 22:45
2. ちゃーサンタが現れますよ(*´艸`*)
返コメ
2023/12/12 22:24
1. いいお話ですね
親もすごい報われるというか。
そして次は自分が自分の子どもにも。っていう暖かさがまたいいですね
素敵なクリスマスを
返コメ