祭りの後。
いつもの学校の前の
信号を渡ると元気が出る
きっと仕事のあの場所から
遠く離れて
心から切り離せるから
でも 今日は 涙が溢れてきて
生きてることが 辛いなら
いっそ小さく 死ねばいい
生きてることが 辛いなら
わめき散らして 泣けばいい
その内 夜は明けちゃって
疲れて眠りに就くだろう
夜に泣くのは 赤ん坊だけって
決まりはないんだし
生きてることが 辛いなら
嫌になるまで 生きるがいい
生きてることか 辛いなら
くたばる喜び 取っておけ
今日は仕事を早上がりし
子供達と近所のお祭りに
行く予定だった
楽しみにしていた子供達
ママの荷物が重いから
時間を指定して
駐輪場で 待ち合わせ
ママの額には大粒の汗
頬には 沢山の涙の跡
長男が言った
" ママ 大丈夫だった?
何か辛いことがあった? "
心配そうに見る眼差しに
心が 少し温かくなった
お祭りでは沢山お金を
遣わないようにしたけれど
宇宙人はお祭りは無駄遣いだと
行く事すら怒られる
だから 子供達に
" 今日はパパの言う事なんて
聞かないで
ママのお金でお祭り行こーぜ!!"
そう言い放ち参加してきた
でもね 想像以上に
楽しいより
疲れ が大きくて
外は雷が鳴り出し
次男は怖い怖いと
1時間も並んだ
焼き鳥の長蛇の列中に
駄々をこね終始不機嫌
私は 痛い脚を腰を
パンパンの腕をかばいながら
雷を怖がる
次男の手を繋ぎ
夜道を歩き続けた
家に着き
エアコンの風に当たりながら
みんなで
" あ~疲れた~ "と
バタンキューになって
今日買った物を
帰り道に足し算してた
暗算の練習だ
そうしたら
長男が
"ママ これ俺からあげる
今日いっぱいお金遣っちゃったから
これ少しだけど 遣って "
そう言って 130円を
小さな手の中から
広げて見せた
" 大丈夫だよ 気にしなくていいんだよ
でも ありがとうね
その気持ちだけで 充分だよ "
そう言って汗だくの髪を
ぐしゃぐしゃになるまで撫でた
長男の照れた顔が
堪らなく愛おしかった
私は 一人 トイレで
声を押し殺して
泣いた