小説 【疎開の女】3  若妻にのめりこむ立夫
20代後半  大阪府
2023/10/31 14:26
小説 【疎開の女】3  若妻にのめりこむ立夫
静江が来てから立夫はおかしくなった

本土決戦をぶち上げ世情は騒然としているのに そんなものはどこ吹く風。

静江のことだけが頭の中を渦巻き 他の事は眼中になくなった

そんな立夫に腹立てたのは静江の妻タキ子だ・・



タキ子とは見合い結婚だった 立夫に言わせたらタキ子は  田舎の肥溜めを顔にしたようなブスだと言うから救いようがない。

妻をそこまでこき下ろすかと 村民も呆れるほどだった(*^_^*)

静江と比べたら雲泥の差ではなくて 雲とクソだと 妻に面と向かって言うから 当然妻は激怒した

「あんな女に出て行ってもらうからね!」・・あの女が来てから立夫が狂ってしまったと喚きたてた

自分は麦入り6割のご飯を食べているのに 疎開女には米10割の食事をさせているのである

学童なんかには酷いもので その麦すら満足に食べさず 毎日芋だった・・


腹立てたガキ二人は 米の隠し場所を探して盗んで食う始末だった

「こら、何さらすんや!・・ 泥棒ガキ!おまえら出ていけ!) と、怒鳴り散らすが 実際にはそんなことしたら問題となる。


疎開した児童や疎開妻を虐めたり 故意に食べさせなかったりしたら 警察が来るのである・・

まして 戦地に赴いた兵隊の留守居を預かる 妻や子に虐待行為などしたら厳罰規定があり、逮捕されかねない

タキ子もそれを知っているから 静江に表立ってツラくは当たれない

「すみません 立夫さん・・私のためにご夫婦がケンカされたら つらいです」

と詫びるが 案外、図太い神経なのか米ご飯を返上するとは言わなかった・・

と、いうのは 立夫の盗み見などを見て見ぬふりをして 【貸し】を作っていたからだ


寝ている2階に上がってきて 触らないまでも じっと見ているのを知っていたし

畑の手伝いに行った際は 卑猥な視線で露骨なまでに 尻を嘗め回していることも知っていた

それだけではない 入浴の際なんか脱衣場の隙間から 一部始終を見ていることも知っていた

静江にしたら 生きていくにはこの家で世話になるしかない

裸を見られたぐらい辛抱するしかなかったのだ・・

4月に入ると 甲府にも空襲があり 艦載機がこの辺りまで飛んでくるようになり 機銃の掃射で逃げ惑うこともしばしば・・

米軍が上陸してきて 女は皆、強姦されて殺されると言った流言飛語が噂され 立夫の盗み見なんて取るに足らないものだった。

そんな非常時だが

農作業は手を抜くわけには行かない・・田植えの準備が始まり 疎開者も全員その手伝いをする義務を負わされていた いわゆる、勤労奉仕だった

タキ子の怒りでセックスをさせてくれなくなり 立夫の下半身の疼きが限界に来ていたのである

そんなある日の昼下がりだった・・
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コメント

60代前半  神奈川県

2023/10/31 14:30

1. とても綺麗な身体ですね。

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