小説 【拾った薄い女】2 ラブホに連れ込んだ
20代後半  大阪府
2023/10/31 18:27
小説 【拾った薄い女】2 ラブホに連れ込んだ
喫茶店に入って話を聞くと、新宿の美術学校に通っている学生で、年令は
19才ですと言った。
名前は聞かなくても分かった 出された学生証に中里 美代子とあった

年は16歳になっていた
「おい、16歳ってなってるぞ・・」

「そうですか」と言い 美代子は、はにかんだように笑う 笑うと歯茎が出る・・
嘘が丸わかりだが・・平気な表情だ

(コイツ、薄いな・・知能が下めだな・・) 

そんな感じだった
「痴漢には、しょっちゅう狙われるのか?」

「ときどきはヘンなことする人がいるけど、それほどでも」

言葉を濁して、うわ眼使いにこちらを窺いながらコーヒーをすすっている。

どうやらもう男を知っている感じの視線だ

顔は悪くないしスタイルもいい・・これで頭が薄めとなると痴漢の餌食になるのも もっともだと思った
 (こいつ、簡単にヤレそうだな・・)


獲物を横奪りされた痴漢には気の毒だが、それが第一印象だ

立夫は 一か月前にクソ女と別れてから女日照りになっていた。

なので立夫にとっては コイツは幸運のめぐりあわせだったのだ

「まあいいや、せっかくだからいいところに連れてってやるよ」

「エッ?」

娘は、とたんにおびえた表情を見せた。

「助けてやったのも何かの縁だ 痴漢にやられるよりは良いだろう?」

これでは、狼が野良犬を追っ払ったようなものである 結局また断わりきれずに

美代子はズルズルとラブホテルまでついてくる破目になった。

連れ込んだのは、新宿の歌舞伎町裏に新しくできた洋式のホテルである

赤や青のネオンを見て さすがに抵抗を見せた

「いや怖い」

「来い!」とほっぺたを一発張り倒したら スッと入った
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