小説 【疎開の女】5 むさぼる
20代後半  大阪府
2023/10/31 18:47
小説 【疎開の女】5 むさぼる
立夫が半ば無理やりことに及んだことで 

手込めされたと役場や警察に行かれないかと 立夫の頭をよぎったが

本土決戦一色になっていた世情は 静江の申し出なんぞ耳を貸すはずもなかったのである。

静江は泣き寝入りと言う格好だが・・

「立夫さん こんなことして 責任を取ってくださいね」・・と 立夫の自責の念にうまく付け込むようにして 毎回の食事をこれまで通り 米食を求めた

「おう、静江さん そんなことならお安い御用だ・・任してくれ」


と物置の床下に隠し持つ米俵を静江に見せたほどだ・・

責任とは 食事の保証と知って 立夫は胸をなでおろした 

出征兵士の留守妻を犯したとなれば 警察は黙ってはいないし 刑務所にぶち込まれないとは限らないからだ

しかし そんなことをしたところで 静江にとって何の得にもならないし 他へ行くアテもない。

「静江さん 仲良くしてくれ・・わしはな・・タキと別れてあんたと・・」

という話を持ち掛けて 畑に誘い 小屋に連れ込むようになった 

 静江も 豊満な体の芯に情欲の火がついてしまったのだ・・抱かれるたびにクリトリスを大きくさせて感応するようになってきた

「アアッ・・た、立夫さんあなたは 悪い人です わたしをこんなことにしてしまって・・と

藁を敷きこめた上に下半身を露わにして よがるほどになってしまった・・」


「ふふ・・とうとうわしのモノにしてやったわ・・」

立夫は有頂天になり 肉棒がますます奮い立った。

畑の小屋だけでなく・・タキの目を盗んで自宅での夜這いもするようになった

「静江さん、俺たちは 本土決戦になりゃ みんな死ぬんだ・・今を愉しもうじゃないか・・」


立夫の言う通りで

4月に入ると 政府は全ての職場・学校・地域で「国民義勇隊」を組織することを決め 

義勇隊は65歳以下の男子と45歳以下の女子から構成されいよいよ本土決戦が現実のものとなった
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コメント

50代半ば  広島県

2023/10/31 21:22

1. こんばんは~
久しぶりだね。
お帰りなさい。
楽しく読ませて貰いました。

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