【米中激突】 4 世界が震撼した
シーレーンを覆い尽くす中国艦隊の映像が、連日世界中のテレビとネットを埋め尽くす。
日本近海で炎上した商船の黒煙は、まるで21世紀の新たな戦乱の狼煙のようだった。
東京では内閣が緊急会議を繰り返していたが、首相の声は震え、閣僚たちの顔は蒼白だった。
誰もが理解していた。これは単なる局地的衝突ではない。中国は本気でアメリカに挑み、太平洋の覇権を賭けた戦争に踏み込もうとしているのだ、と。
海外メディアもまた連日、「核の可能性」という言葉を見出しに踊らせた。
ニューヨーク・タイムズは「21世紀最大の危機」と報じ、ロンドン・タイムズは「キューバ危機以来の恐怖」と書き立てた。
株価は大暴落し、国際金融市場は連鎖的に崩壊の兆しを見せ始めたのである
一方、アメリカ・ワシントンD.C.――
国防会議がホワイトハウスの地下室で開かれた。壁には東アジアの地図と中国艦隊の展開図。
沈痛な面持ちの参謀たちが並び、国防長官が声を荒らげた。
「封鎖をこのまま許せば、アジア全域が中国の手に落ちる。我々は世界の覇権を失う!」
「しかし核リスクは――」と空軍参謀長が反論する。
「リスクを恐れれば奴らはつけあがる!」と海軍作戦部長が机を叩いた。
数時間に及ぶ激論の末、結論はひとつに収斂した。
それは強硬策だった
その瞬間、大統領が椅子から立ち上がった。
「もはや 逡巡の時ではないだろう 第七艦隊を出動させよ!」
短い言葉が、会議室の空気を一変させた。
サンディエゴの港で眠る原子力空母が、静かに蒸気を吐き始める。第2次大戦以来の太平洋は、再び炎に包まれる舞台へと変貌しようとしているのだ
つづく