【米中激突】 8 美浜の大飯原発にミサイル命中! 爆発炎上
北京・地下指令室。
巨大なスクリーンには、台湾沖の戦況が刻一刻と映し出されていた。
人民解放軍は海上自衛隊を壊滅させ、世界を震撼させた。だが新たに参戦した航空自衛隊と米軍航空戦力が加わると、戦局は一変した。
「主席、わが軍は善戦しております。しかし航空自衛隊の参戦により、戦況は拮抗……いえ、やや劣勢です」
総参謀長の声は重苦しく震えていた。
主席は椅子に深く腰掛け、ゆっくりと手を組んだ。
「くそっ 日本ごときが我らを脅かすのか……。だが現実は否応なく我が眼前にあるのを否定できないのが残念だ」
参謀たちが口々に提案した。
「空母打撃群に集中攻撃を仕掛けるべきです」
「台湾本島を直接制圧すれば……」
だが主席は手を振り、低く命じた。
「それでは足りぬ。日米が一体となれば、戦は長引き、我が国は消耗し尽くすだろう」
しばし沈黙の後、彼の目は冷たい光を帯びた。
「いいか、犬の日本になめられてたまるか!
「ここは日本の急所を突け。原発だ! 同時に在日の同胞に国防動員法に従い一斉決起を命じろ!」
参謀たちは凍りついた。
「し、主席、それは、ジュネーブ条約に抵触し国際世論が黙ってはいませんぞ」
主席の拳が机を叩いた。
「黙れ!そんな腰抜けではこの戦局を勝てると思ってるのか!」
「世論など勝者が作るものだ! 原発を叩けば日本は恐怖に震え、参戦どころではなくなる。米国も手を引かざるを得んだろう!」
その瞬間、部屋の空気は変わった。誰もが彼の決断を止められないことを悟った。
「よいか、精密攻撃だ。核ではない。ただのミサイルだ。だが放射能の恐怖は核に勝る」
こうして禁断の命令が下された。
――「日本の原子力発電所を標的とせよ」
静かに伝令が走り、遠い沿岸基地でミサイル部隊が点火を開始する。
炎が夜空を裂き、弾頭は東の空へと飛び立った。
その先にあるのは、かつて「安全神話」と呼ばれた島国。
しばらくして 美浜の大飯原発にミサイル命中! 爆発炎上の臨時ニュース!
人類史に刻まれる一線が、越えられようとしていた。