小説『前島記念中央公園』 2
30代前半  大阪府
2025/12/02 11:25
小説『前島記念中央公園』 2
◆ 第二章 公園という願い

前島立夫、52歳。
大手不動産会社・マンション開発部長。

数字と収益を追い続けた30年。
彼の机を埋め尽くすのは図面と経済性評価表ばかり。

ある日、町内会の住民たちが陳情に来た。

「子どもが遊べる公園をつくってほしい」
「老人も休める場所がないんです」

当然、会社の答えはいつも通り。

「公園は利益になりません」

立夫自身、そう言って住民を返したことが何度もある。

しかし余命宣告を受けた後、
住民からの“公園を”という声が
まるで自分に訴えかけてくるように思えた。

(俺が死んだあとも、この街に残るもの……
公園なら、それになるんちゃうか)

立夫は一人、白いノートを開いた。

タイトルを書いた。

『中央公園計画案』

震える手で、線を引いた。

これが、立夫の“最後の仕事”の始まりだった。

◆ 第三章 激論の役員会

企画書を提出した日、
役員会議室は冷えた空気で満たされていた。

専務が書類を投げるようにテーブルに置いた。

「前島くん、これは何だ?
公園の整備に3億の赤字? バカげている!」

「街のためになります」
立夫は静かに言った。

「利益にならんだろ!」
専務が怒鳴り、会議室が震えた。

「前島、お前最近おかしいぞ?
こんな無謀な企画を出して……君、正気なのか?」

(そら、そう思われるわな……
余命のこと、誰にも言ってないから)

それでも立夫は頭を下げた。

「どうしても……やり遂げたいのです」

役員会は大荒れになり、
案は即却下された。
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コメント

60代後半  鹿児島県

2025/12/02 14:51

1. 新しい小説!

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