昭和ロマン小説 3 【娘の名前は珠代】 
30代前半  大阪府
2025/12/09 18:47
昭和ロマン小説 3 【娘の名前は珠代】 
2日目の昼前・・

立夫の住む長屋に娘が訪れてきた
「あの・・すみません 前島 立夫さんのおうちでしょうか・・」
季節外れの雷鳴がとどろき 土砂降りの雨が 地面をたたきつけているときだ そのためにその声がよく聞き取れない

「ん?だれか来たぜ 」
立夫は ダチの隆司と 将棋の真っ最中で耳に入らない

平家の軒を連ねている貧乏長屋に来る奴なんて 借金取りぐらいだから 返事なんてするわけない
あの・・と 声を高くしたので 今度は聞こえた

なんだい、だれだ?
黒田屋から来ました 前島 立夫のお宅ですやろか! 戸外から大声を出しやがった 今度は呼び捨てだ
「そうやが 何の用や」というと 女が戸を開けて入ってきた
すたすたと土間を歩いて 将棋を指している俺たちの部屋の前に来た  

「あたし 黒田屋から来た珠代と言います 前嶋さんを連れに参りました」とニッコリ
顔も服もびしょ濡れで 手には風呂敷包みを持っていた

「なんや おまえ・・はいれといった 覚えはねーぞ 呼び捨てにしやがって・・」(笑)
「すみません」(笑)

立夫は娘のつま先から頭のてっぺんまで視線を流した
(15,6歳か・・背はある 肉付きもいい 黒田屋と聞いてピンときた 特高で兄貴と会ったとき 母親が心配しているとあったからだ
その使いだろう・・それにしても かわいいおなごだ)

村木が顔を上げていった
「濡れてるぞ 風邪ひくやないか 着替えとか持ってきてないのか? と 持っている風呂敷包みに目を向けた」
「これはあの 前嶋さんの服です これを着て黒田屋に持ち帰るように言われたんです」

持ち帰るって?なんやねん 言葉の知らん奴やな 立夫は苦笑いだ
すみません あたし学校出てないもので(笑) 
あのそれと お金を持ってきました 
娘は 風呂敷を開いて 服と その下の封筒を取り出した

金だとぉ? 立夫は ひったくるように 受けとって中身を取り出して 震える手で数えた
「おお・・スゲー 200円はあるぞ!」
こんな大金 しばらく見たことない・・助かるぜ・・
珠代といったな とりあえず 濡れたままでは体に悪い 俺の服を着ろ!
200円から俺の好きな服を買うからさ それから 持ち帰りたいんだろ? お前の言うことを聞くからさ(笑)

「ほんとですか わかりました!」と  満面の笑顔になり 帯を解き俺たちの目の前で脱ぐのだ 
それはためらいもなく 天女のような裸身を見せたのである

つづく


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コメント

30代前半  大阪府

2025/12/09 23:11

2.  >>1 しがない平社員(再雇用)さん
(笑)

60代前半  愛知県

2025/12/09 22:23

1. こんばんは。
笑顔も素敵やし、肉付きええ。
まさか、嫁も手配済み?かな。
この娘おれば、家に居着いてくれると。
いやあ、楽しみ楽しみ。
(^o^)

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