【米中激突】 後編 航空幕僚長が対馬に独立政府樹立を宣言・・ 起死回生の演説
長野と山梨の県境、旧演習場跡の地下施設。
照明は最小限。空気は重く、誰もが敗戦の現実を直視できずにいた。
航空幕僚長は、無言のまま立ち上がり、全員を見渡した。その眼差しは、死を覚悟した者特有の静かで燃える光を宿していた。
「諸君……日本は、終わった。だが——我々は終わらない」
「先ほど、防衛省から正式な通信が届いた。日本政府は中国の降伏勧告を受け入れる。台湾も同じだ。
これで、日米安保は形骸化し、自衛隊は武装解除を命じられるだろう。」
幕僚長は深く息を吸い、声を絞り出すように続けた。 「しかし……諸君。降伏より恐ろしいのは、その“後”だ。」
会議室の空気が凍りついた。
「諜報班の報告では、在日中国人の中から選ばれた“民兵司令官”がすでに占領統治を宣言し、国会議事堂・中央省庁・NHK・主要発電所に突入を企図している。」
「彼らは、我々自衛隊将官、公安幹部、反中の政治家の拘束リストを作り、人民解放軍が到着する前に“身柄を引き渡せ”と通告してきた。」
「捕まればどうなるか?……諸君もわかっているだろう。裁判もなく、順に銃殺だ。国家の変わり目とは、そういうものだ。」
誰かが息を呑む音だけが響いた。
「よって、我々はここに抵抗軍を結成する」 幕僚長は机を拳で叩きつけた。
「諸君! 我々はまだ降伏などしないッ!国家が降伏しても、“民族”は降伏しない!」
「本土ではゲリラ戦を継続する。 山岳、地下街、廃工場、港湾……あらゆる地形を利用し、 蛮人の奴らに抵抗する“第二日本軍”を組織する!」
「しかし、ゲリラだけでは国家は再起できん、そこでだ!」
幕僚長はホワイトボードに一文字、強く書いた。
【対馬】
対馬に“暫定政府”を置き、独立国家として立つ」「対馬はまだ中国軍の占領下に入っていない。地理的には朝鮮半島と日本本土の中間にあり、
要塞化すれば東アジア最強の軍事拠点になるだろう。」
「今、残存航空機・艦艇・地対空ミサイル・弾薬・燃料・糧食——ありとあらゆる軍備を対馬へ移送する。本土からの脱出兵力もすべてだ。」
「対馬を“新たな日本”の根拠地とする。
その名も・・幕僚長は静かに宣言した。
『日本臨時独立政府(Provisional Free Japan)』
■「アメリカは……見捨ててはいなかった」
ここで幕僚長の声は低く、しかし震えるほど力強くなった。
「諸君、驚くな。アメリカは表向き日本を見捨てたが——水面下では逆だ。」
「対馬が独立を宣言した瞬間、アメリカは正式に承認し、全面支援すると約束した。」
会議室がざわめいた。幕僚長はさらに衝撃を続けた。
「米国はこう言った——
『Free Japan が中国と戦うなら、核を含む攻撃力を供与する』」
なんとぉ! 全員が目を見開いた 呼吸が一瞬止まった
「しかもだ。独自の核武装を目指すなら、技術・設計図・濃縮設備まで提供すると。進言してくれたのだ」
「日本本土の国民がどう反対しようと、 対馬はもう、世界の誰にも遠慮せぬ 核保有国家 になるんだ。
それがアメリカの“東アジア戦略”だ。」
幕僚長は、全員の顔を見据えた。
「我々は一度、戦いを終える。 だがそれは“敗北”ではない。」
「捲土重来だ。 対馬で力を蓄え、 必ず日本本土を奪還する。」
「その日まで、本土ではゲリラ戦を継続し、民衆を守り、希望をつなぐ。」
航空幕僚長・最後の言葉
「諸君。今夜を境に、我々は“敗軍の将”ではない。祖国再生の武人なんだ この国が再び立ち上がるその日まで、日本の炎を、一瞬たりとも消すな。」
さてどうなるか つづく