【愛しの美香】 17  迷惑な話
30代前半  大阪府
2025/12/11 15:31
【愛しの美香】 17  迷惑な話
美香を抱えるようにして部屋に戻ると、さくらが血相を変えて立ち上がった。
「美香ちゃん 泣いてるやん! どうしたん?」

問い詰めるような声に、立夫は苦い顔をした。椅子に座らせた美香が、しゃくりあげながら顔を伏せている。

「さっきのことや 男が来たんや」
立夫はため息をついて、事情を話した。美香が驚異的な新記録を出したこと、その瞬間を周囲に見られかけたこと、
そしてこのままでは美香の名前や顔が広まってしまう危険があることを。

 
さくらは目を見開いた。「そんな、記録が世に出たら、すぐにマスコミが来るやろ。警察や役所まで動くかもしれんで」

「それや! あの野郎 新記録や! って 大きな声を出しやがってさ・・エライ迷惑や」

そうなったら俺たちが危なくなる。美香が走るだけで、今までの普通の生活はできん。だから、これ以上走らせるわけにはいかんのや」

 美香が泣きじゃくりながら顔を上げた。
「おじさん 私が 悪かったわ・・もう走るのをやめるから あたいを捨てんといて・・」

 言葉は途切れ、また大粒の涙が頬を伝った。

さくらはそっと美香の背をさすり、立夫に硬い視線を投げる。
「おじさん どうするつもりなん? 新記録なんてさ この子、ただの子どもやないで 
そやから 走らせてやって ただ、美香ちゃん 一人ではなくて 私かおじさんが 付き添ったら? 場所替えて ひっそりとさ」

「ふむ・・確かにな・・」

「よし、美香 それでええやろ?と いうと 美香は立夫に抱きついてきた

嬉しいーーーっと 犬のようにじゃれた

あはは かわいい女やでと
頭をなでてやると 泣き笑いだ さくらもにっこりだ

「ええか この際、言うとくぜ おまえら二人は もう俺の女や 俺の言うことをちゃんと聞くのや そのかわりずっと面倒見たるからな」
「おじさん、わかったわ あたしは絶対聞くよ もう決めたんや」と、さくら
「おじさん 聞くから 捨てんといてな・・」と、美香

一件落着して 昼飯をかきこんだ そのあと 3人は 神奈川の施設に向け出発した

立夫にしたら金にもならんことに 神経を使ってられないのだ 今はこっちのほうが 大事なのだ 

つづく
 
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コメント

60代前半  愛知県

2025/12/11 19:55

1. まだ金のほうかぁ。
でももう少ししたら、立夫も変わる。
と思う。
(^o^)

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