【愛しの美香】 20   弁護士に依頼
30代前半  大阪府
2025/12/12 13:37
【愛しの美香】 20   弁護士に依頼
さくらの説明になるほどと思った

美香は神崎 美香 立夫は 前島 立夫だ 

つまり他人同士が親子を装ってはいるものの 誰が見ても同棲だ 
しかも 15歳の美香は 判断力のない 意思能力のない未成年者とみなされ 

猥褻行為の有無を 問わず ともに暮らしているだけで 立夫には児童福祉法違反ということになり 
今が今でも警察に逮捕されることになりかねないのだ

そんなことは 世の常識だが改めて言われると 背筋が寒くなる

「わかった!それなら 美香もさくらも俺と養子縁組をやろ!」
施設に対しての 裁判をかけるためには 確かにそれは必要と 即断し 早速 戸籍謄本などを
用意し やり始めたが 縁組の手続きは云うは易いが 簡単ではないことが判った
美香の親を探し出して同意を得るという 条件だけでたちまち暗礁に乗り上げた。

そんなもの探し出すだけでも 手間暇だ 父親がそもそも誰かわからないありさまだったし
母親はいるらしいが それを探し当てたところで 同意してくれるとは限らない 

くそ、だめか・・
立夫はため息をついた 
それもそうだが 金が底を尽き始めたのもある。悠長なことはしてられないのだ

ここは 施設から金を引き出すのが先決だと思った 
ネットで NPO法人の存在を知り その活動をしている弁護士にあたり
その突破口にしょうと立夫は考えた
 NPOは利益を追求することを目的とせず、社会的な課題の解決や公益の増進を目的に活動する組織のことやから 訴訟費用のない 立夫にはピッタリだったのだ

その手の弁護士はすぐに見つかり 電話をした。

声から推して40絡みだろうか 簡単に説明したら 
そうですか! 時間を空けますから 今からでも来てくださいと はっきりと応えた

立夫は 美香と一緒に勇躍 その弁護士を訪ねたのである
西新宿のオフィスビルの高層階に事務所を持っていた 公益というのにはあまりにも豪華だと違和感を持ったが 弁護士はにこやかに迎えてくれた
大変な関心を寄せていたのか 着席するなり いきなり本題に入った

立夫は滝川の掃除婦からもらった資料を見せながら説明し 録音レコーダーを聴かせたのである

「ううむ、これは 大きな問題ですね」 と 弁護士は唸った
「世間に公表されたら この施設はつぶれますよ むろん児童に猥褻を働いた職員は 重い刑を課されるは必定です」

弁護士は立夫に姿勢をただして言った
「原告代理人として ぜひ 私に 一切を委任していただけませんか、 こういう 理不尽且つ 卑劣きわまる行為を許すことはできませんしね・・」

先生、わかりました よろしくお願いいたします。と 言いたいのですが
「あの・・お金がないんですよ 弁護士先生に頼むには手付金とかいるのを見たらですよ・・」

40歳初めだろうか、いかにも 聡明な顔立ちの 畑中弁護士はニッコリして言った 大丈夫ですよ 前島さん 全て立て替えますから ご心配なく・・
施設からごっそりいただいて その中から相応の報酬をいただきますから・・(笑)

「そうですか! 安心しました!」

立夫は 思い通りどころか200%のデキだと思った 

畑中は美香の養育手帳を見て 早速質問してきた 美香と姓の相違についてである 
立夫はこれを予想していたので 
ありのままをすべて話し ついでに養子縁組のことも考えていると告げた

「なるほど わかりました それなら こちらで全部やっておきましよう・・美香さんの後見人は
私がなって 手続しますから そんなに 難しくないですよ」と快諾したのである。

立夫は感動すら憶えた 良い弁護士に巡り会えたこともそうだが 
可愛い美香やさくらと本当の親子に成れるなんて つくづく俺は幸せ者だとかみしめたのだ

つづく
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コメント

70代以上  千葉県

2025/12/12 18:35

1. なんか、この弁護士って大丈夫かしら?

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